ラジオから「ありがとう」(奥田民夫+井上陽水)が流れてきた。はじめて意識して聞いたんだが、コード展開もハーモニーワークもメロディも、ぜんぶすごく複雑でテクニカルで、それでいてポップにまとまっている。カッコイイなあ。
ひさびさの新曲。8月23日リリースだそうな。リズム2拍目に鳴る図太いbasoon(だと思う)が強烈。サビの「どうしたの?」という部分が切ない。チャラは、自分の赤ちゃんをあやすイメージで歌ったという。母はここまで偉大なものか?
ひさびさに新宿タワーへ。
バッハ没後250年記念ということで、ドイツ製のバッハ企画CDが出ていた。いろんなアーティストの様々な演奏を詰め込んで1枚にした。[マタイ受難曲](の一部だよ、もちろん)も[ヨハネ受難曲]も[G線上のアリア]も入って、総勢74分47秒、1090円@新宿タワーレコード。いわいるサンプラーCDだと思う。
1曲目を試聴して、演奏の質の高さにビックリ。値段を見て、安さにビックリ。即座に購入を決定。これでバッハの勉強しよーっと。
…と、いま曲名などをみて、はじめて問題に突き当たった。Messe h-moll。ああイカン、ドイツ語のみじゃんか。読めないばかりか、何調指定なのかも理解できんぞ(;_;)
タワーレコードが大プッシュしている新人。ソウル系。ポエトリー=リーディングが特徴だそうな。
試聴の感触は、ディアンジェロの女性版。演奏のねちっこさがとても今風で、これに被るボーカルセンスもカッコイイ。
でも買わなかった。今も気分には合わない。どっちかといえば、janet jacksonのdosen't realy matter を買いたい。−−この曲は、映画ナッシープロフェッサーのサントラにのみ収録になっている。次のアルバムには収録されるかな?
XTC apple & venus #1が、だんだんと手放せない感じになってきた。(3)knights in shining karma、(4)frivolovs tonightあたりのおとなしめの曲が、あとからあとから心に染み入る。こういうアルバムを名作というんだろうなあ。
7月24日08:22、j-waveからwe will rock youのカバーが流れていた。Hipだ。 オープニングはあまりに何も考えていないラップ状態だったが、 あとからギターをはじめとしたゴージャスな演奏が入っていて、 けっこうよかった。サビの部分のコード進行もよかった。トニックFmだとしたら、C#-D#-Fm。ああ、ふつーのハードロックか^-^ でも、これまでずーっと コード展開無しの曲として聞いていたから、これだけでも驚きだった。
この曲をカビラが紹介した。
「fiveでwe will rock you。ブライアン=メイ本人がギター弾いてます」
なにー、本人???
(fiveはイギリスの5人組みアイドルグループ)
いも欽トリオの「いも」って、YMOなのかな?
と友人に聞いてみたら、「いも欽トリオ」はYMOプロデュースだという 思いがけぬ返答が帰ってきた。複数の友人からメールが届いたので、真実なんだろう。作詞は松本隆。
ってことは、やはり「いも」はYMOなんだな。
僕がQUEENを聞いたのは、とっくにフレディが死んだ後だった。死後数年して、MTVかなにかで特集があり、それを見たのだと思う。
だが、それらを越えて、ラストに流れたshow must go onに感動した。
「僕がいなくなってしまっても、新しいヒーローは現れる。なにがあっても、ショウは続けなきゃダメだ」
フレディはエイズだった。当時エイズはまだかなり未知の病気で、ゲイがかかるとか、握手しても伝染するとか、むちゃくちゃなことを言われていた。その差別の風のなか、フレディはみずからエイズであることをカミングアウトした。
「エイズは恐い病気だが、他の病気同様、だれでも罹る可能性があるし、また医学が発達すれば直せるようになる。僕はエイズに罹った。まだ治療法はない。僕は死ぬだろう。だからといって、必要以上にエイズをおそれちゃいけないし、エイズ患者を不必要に差別することのないように。ペストの二の舞にはしないように。」
彼はそう言い残して、3日後に死んだ。(注:上の記述は、「たしかこんなんだったよな」という僕の曖昧な記憶による記載)
その数ヶ月前に作られたのが、show must go on。QUEENにしては珍しいローテンポの重たいリフのハードロック風バラード。コーラスはお家芸の太いコーラス。
ビデオとしてこの曲用に撮影されたシーンは、大きなステージセットが崩壊する模様だったり、迫り来る列車が辿り着くギリギリまで線路上でギターを弾くブライアン=メイだったり、バックステージでみなが寝静まったあとにひとり練習するドラマーだったり。そのような映像の合間に、過去の楽曲のビデオや、ライブ映像や、ファンの熱狂が挟み込まれる。とくに、かの伝説のステージ、何十万人を収容した野外ステージでのシーンは胸を打つ。歌詞のメッセージは上記のとおり、「我が屍の上を行け」
だ。−−こんなに凄い音楽を作って、こんなに凄いライブをしたやつが、もう死んで、この世にはいない。
ああ、そうか、これはフレディの遺言なんだな。自分が死んでも、ずーっとショウを続けたいんだ。続けて欲しいんだ。
分厚いコーラスが「show must go on」
を叫びながら、曲は幕を閉じる。なぜか最後は、「ミキサーコントロール前で喜ぶメンバー(ミックスダウン完了?)」と「kind og magicのアニメダンス」が2秒ずつ交互に差し込まれる。すごくマヌケで、まるで「感動なんかしちゃダメダよ」と照れ隠しをしているように感じた。
この映像のパワーのせいで、僕は「QUEENといえばshow must go onだ」と思い込んでいる。
(余談:でも、フレディってバイセクシャルだから、カミングアウトしたらよけいに偏見を助長しちゃわないか???)
(余談:そういえば、これについて知ったのは僕が中学生のときだ。国語か英語の授業中、先生が震える声で、フレディの死と、彼のカミングアウトについて語った。どういう文脈だったのか、どういうメッセージとして僕らに伝えたのかは覚えていない。)
beach boysのendless sumerとpet soundsを先輩から借りる。1998年8月にendless sumerを借りた際も凄いと思ったが、その後ラジオなどでbeach boysの他の曲を聞くたびに「やはり思っていたよりも凄い」と認識を新たにしまくり。アルバムを買おうと思うのだが、いまだに後回しにしている。そして、結局また借りてしまった。
endless summerは公式ベスト版だが、どうもレーベル契約移行時の作品のためにメンバー未公認のようだ。
これはトータルに傑作です。A-B-A-Bの単純な構成。Aメロでは、キャッチーメロに掛け合いコーラスが複雑な展開を見せる。Bでは、ハーモニー一丸となってサビを歌い上げる。
Bでの和音展開は複雑。素直なのは最初の1小節だけ。その1小節にすべてのキャッチーさを集約させ、残りの展開はその余韻を聞かすために動いているのかもしれない(つーか、実際には割り切れないところを力技で乗り切っている気もする)。
このころ、brian wilsonはツアーには参加しておらず、ひとりスタジオにこもって作曲と録音をしていた(らしい:ラジオの特集でそう言っていた)。
メンバーがツアーから戻ると、すでにオケはすべて仕上がっていて、あとは歌を入れるだけだった。しかし、これまでのbeach boysとは異なり、より実験的で高度なポップスになっていた。メンバーとレコード会社は途惑ったが、brianの強固な押し切りでレコーディングは進んだ。
−−こうして完成したのがpet soundsだ。
その言葉通り、このアルバムは楽曲展開やハーモニーがさらに複雑で、演奏もスタジオミュージシャンによるこなれた感じがある。歌詞からも「サーフィン」な感じは一掃されている。トータルアルバムを意識したのか、曲と曲の連なりに意味ありげな臭いがする。−−そして、味付けとしてラストに動物の鳴き声が入っている。
(余談:ジャケットでは、メンバーがヤギと戯れている…ペットっつー感覚とは違うなあ。家畜?)
すべての楽曲を好きになったわけじゃないが、次のモノはかなりグーだ。
(これまでのところ、beach boys全体で一番好きです)
イントロで、4小節のマリンバ系のアルベジオがなる。その4小節目の頭で、唐突に強烈なドラムが「どん!」とくる。続いてリードボーカルがメロを唸る。
wouldn't it be nice
始まるのは、オルガンによるカッティングリフを中心としたポップの極致。Aメロはメジャー和音中心で、メロは高いところから降りてくるのを基調にする。Bメロではマイナー和音で、メロは低いところからスケールを昇ってくる。この対比が強烈に奇麗。
A-B-A-Bときて、ブリッジのあとC-C'とくる。A-Bがオルガン風ロックポップなのに対し、Cではマリンバ中心のトロピカルなポップ(introの再現)。いったん転調して、違う世界を覗かせる。
再度ブリッジのあと、テンポ半分でB再現。このあと一気にoutroへ。
全体のギミックの凄さにもかかわらず、集約度がすごくて、たった2'21"。かつ、個々のパーツがみな美しい。これは大傑作だ。歴史に残るべきポップだ。
(余談:僕はイントロを聞いた瞬間にXTCを思い浮かべた。不思議なことに、ギミックもメロのひねりかたもXTC激似。だが、もちろんbeach boysのほうが古い。あげくにこの楽曲についていえばXTCは負けている気さえする。)
ホルンのリードに導かれ、鉄琴系のカッティングリフに牧歌的なメロが乗る。すべての展開を終えたあとは、延々と「god only knows what i need without you」というフレーズを輪唱する。うん、奇麗だ。
(余談:これ何の音だろう? 今なら単純に「キーボードのこういう音色」なんだけど… その元の生楽器のことなんて、考えたことなかったや)
演奏にちょっとサーフィン系の香りがあるけど、メロが微妙に破壊的にロックだし、サビ後のブリッジフレーズはプログレっぽい。いまならbeckが演奏しそうな感じだ。そして、サビにおけるティンパニ攻撃やガナり具合は、まさにヒネクレ期のXTC。
これがbeach boysだとはにかわには信じられない。
僕個人はたいして好きじゃないが、タイトル曲pet soundsでのラテン系インストゥルメンタルも、当時(1966)としてはかなり攻撃的だったと思う。
(注:ライナーノーツによると、brianはRubber Soulを聞いて影響を受けたんだそうな。なるほど。)
(余談)
この次に、brianはまたもメンバー不在のまま録音を進め、smileという実験作を作り上げる。しかし、あまりにもナンなためにメンバーはレコーディングを拒否。だんだんとbrianは精神衰弱と麻薬中毒でメチャクチャになっていってしまったそうな。
そんなsmileも、一部は「smily smily」(うろ覚え)として発表されている。シングルgood vibrationsはかなり売れたらしい。
が、僕はgood vibrationsを好きではない。実に「頭の中だけで組みあげた実験意欲溢れる音楽」な香りがプンプンしていて、ポップじゃないからだ。サビ部分だけ異様にポップだが、それも鼻に付くばかりで気持ちよくない。
評論家の中にはアレを傑作として位置づけるむきもあるようだが、僕にはダメだった。
j-wave朝「tokio one」7:45では、1週間掛けて、特定のアーティストの紹介をしている。今週はシナトラ on 1950's。
LPの件の補足:
その前はSP盤しかなかった。78回転だっけ? それくらいの早回しでないと、音質をキープできなかった。大きなサイズでも1曲程度しか入らない。商売としては、SP盤を集めたBOXセットを売る商売があっただけで、Albumという概念はなかった。
技術が進み、44回転や33回転でも音質を保てるようになって、LPやEPが登場。シナトラはそれに目を付け、「トータルコンセプトを持って、楽曲をまとめる」という形態で作品を出したいと思い、albumという概念を提唱。
LPって、そんなに新しいんだ。知らなかった。
なんか「CD開発期にSONY大賀さんがカラヤンに聞かせて、カラヤンがCDの可能性に感銘を受けた」っつー話を微妙に思い出した。
(注:有名な話だが、カラヤンと大賀さんで、CDの12cm(74分の第九が入る)って規格を推奨した。SONY系の本を読めば、たいてい載っている。)
amell larrieuxを友人から借りる。以前に試聴機で聞いた際とは、かなり印象が異なる。かっこいいではないか。やはり試聴機ではコレ系は判別できないのか…
紹介…書きにくいなあ。「今っぽいR&B/Soul」くらいしか言葉が見つからない。女性ボーカルで、細目。クールなループトラックの上に、奇麗な黒いハーモニーが乗る。−−説明挫折。
(余談:かつて「Soulの女王」といえば野太い声が多かった気がするが、最近そういうのはいないなあ。)
気に入った曲を書き上げておく。
ge.c ...f ed.c ..cd ed.c .c.c .... ....
」
この曲に限らず、全体にメロが奇麗。曲の後半になると、カウンターメロが増えていく。
gg.g .g.a .... ....
」っつー真っ黒な動きかた。
e--- e--- e--- d-g-
(G7)..d- ..d- ---- ----
」が好き。なぜか聞き覚えがあるのだが、なにかからの引用か?
sly & the family stone [anthology](ベスト)を購入。前に買った安っぽい「best」よりも曲が多く、かつ音が良い。今の僕は完全にsoul/r&bファンだから、かなり興奮しながら聞いた。
このアルバムに入っている曲になると、さすがにどれもこれも好きだ。funky系では、個人的には「i want to take you higher 」が一番盛り上がる。popまじりだと「everyday people 」「stand! 」かなあ。純粋popでは「hot fun in the sumertime 」がバツグン。
キライな曲もある。初期では「sing a simple song 」を嫌い。後期では「don't call me nigger, whitey 」を嫌い。「暴動 」などシンセがらみも、slyのブランドとしてはあまり感心しない。実は「thank you 」系も、カッコイイけどslyの王道じゃないと思う。skyには、タイト系じゃなくてブリバリ系が良く似合う。
21日(日曜日)、j-wave「tokio hot100」にゲスト出演。うわー、喋ってるよ! レーベルのこと、トッド=ラングレンとの逸話など、真摯に話す。
「毎日8時にはホテルに入って、朝6時に起きてるよ。そうでないと、体調がおかしくなって、こんなふうなイベントには参加できないんだ。
「レコード会社とトラブりたくないなら、自分達の会社を作ったほうがいい。ただのアーティストでいるのとは大違いだ。なんていうのかな… サメにとって、小魚の群れはしょせん小魚だが、サメはサメなんだ。」
「ライブ? 例によって例のごとく、やらない。僕らは、もうレコーディング=バンドなんだ。」
新宿タワーレコードでアルバム(タイトル失念…ワスプ=なんとか:apple & vinus2がサブタイ)を試聴。どうも納得できない。このユルい感じをもって「エレクトリックのXTC」と言われると、過去のファンとしては悲しい。
(余談)
アンディ先生、なぜか地球儀のオモチャを手に持っている模様。ずっとモミモミしているらしい。クリス=ペプラーが突っ込むと…
「いやあ、実は思い出があってね。僕が幼少のころ、地球儀を二つに割ってさ、それをシャツのなかに入れて(女性のバストみたいにして??)、友人と揉みあって遊んだことがあるんだよ。
もしリスナーに10代の少年がいたら、地球儀を見て、様々な想像を巡らせるといい。きっと世界が広がるよ。」
ふと試聴機の脇をみると、king crimsonの新譜とおぼしきものがあった。エイドリアン=ブリュ先生参加の、メタル型クリムゾン。タイトルは「construKction of light」。大文字のKが意味不明。
楽曲は… なんかもう、あきれるしかないくらいダサダサだった。スラッシュ系の様式に、ブリュの堅いカッティングが乗って、重いドラムとベースがきて、そのうえにヘナチョコのギターリードが走る。時代錯誤感がすごい。曲に「太陽と旋律 パートIV」とかあって、さらに悲しい。YESの復活よりも輪を掛けて悲しい。
これ、新録音なのか? それともアウトテイクか? なんにせよ、fripセンセイがいて“こう”なっちゃうなら、もうクリムゾン=ブランドに興味はないな。
ダンスマンは、企画モノアーティスト。ディスコヒット系の曲を「音の似た日本語」に置き換えて歌っている。音はかなり本格的なので、歌詞のギャップに笑える。先日EWF「september」ネタを聞いて「うわー、カッコいいカバーだなー」と思っていたんだが、タイトルが「接吻のテーマ」だったのでブッとんだ。
ダンスマンの歌いかた というか「日本語の乗せかた」は、岡村靖幸に似ている。強引に言葉を詰め込んで、ちょっと舌を巻く感じが特に。
まだ買ってないが、そのうち買う気がする。
余談だが、「背の高いやつがジャマ」(元曲名 失念)のベースラインが、爆風スランプの「ヤシの木かげ」と同一だった。がーん、江川ほーじん、パクった(or respect)っすか?
そーいえば、「モーニング娘。」の「ラブマシーン」「恋のダンスサイト」のアレンジはダンスマンらしい。ってことは、アレらは「似てる」じゃなくて「似せた or カバー含み新曲」として作られたのかもしれない。−−モー娘のクレジットなんて見たことないからなあ。
音を聞く限り、朝本さんですね。すんごくロック。楽曲も演奏も、ノイジーでカッコイイ。
なのに、ボーカルよわよわ。残念だ。UAならカンペキだっただろうな。
女性ボーカルのアシッド系Hip。カッコいいギターorクラビのループを基礎に、クールなメロラップが載ります。
…このリフはbeatlesのmoneyなんだけど、それのクレジットは明記されているだろうか。
(追記:love psychedelico official siteによると、クレジットがないどころか、「自分達オリジナルのリフを探した結論」となっている。とほほほほほ。)