free soul『salsoul』を試聴@新宿タワー。店員の紹介文句に、「電気グルーヴのシャングリラのモトネタ収録」とある。それがspring rain (アーティストはfievetti)。あのストリングス部分だけをループするレア=グルーヴ系。ワウのギターカッティングがカッコイイ。
実は前にラジオで聞いたことがあったが、そのときは逆に「シャングリラのremix版」だと思い込んでいた。もうしわけない。考えてみれば、あのフレーズは石野卓球っぽくないわけで…気付いてもよかったなあ。
協奏曲の定義は、独奏用楽器が指定されている合奏曲。≪合奏によるテーマ提示≫と≪独奏によるアドリブ提示≫が交互に繰り返される。ソロイストの演奏力と名人芸を見せるための楽曲であり、音楽構成としては単純な部類に入る。
ほとんどの場合、独奏部分では、他の楽器は完全にストップする。−−これがソロの真の意味だ。ロックやJazzでいう《ソロ》は、実際にはリードと呼ぶべきもの。
じつは過去にモーツァルトのピアノ協奏曲をいくつか立て続けに聴き、その全てを好きになれなかった。理由は、独奏部でのピアノの不自然さによるものだ。−−突然オーケストラが止んでピアノだけになったり、ピアノが黙ってオーケストラだけになったり。
しかし、Bachの曲では独奏と合奏が調和している。流れも切り替わりも自然だ。純粋な独奏部分は少なく、独奏時もオーケストラがリズムだけ出したりする。−−解説によれば、「合奏協奏曲」
と呼ぶほうがよい、というような話だった。
協奏曲は、交響曲よりも古くからあり、かつ定義が緩い。−−というか、自由度が高い。
(補足)
旋律のうち、テーマ合奏のほうをリトルネッロ、ソロ独奏のほうをびエピソードという。
また、協奏曲は普通は3曲セット。指定調でpopな演奏を聞かす#1と#3があり、その間に補足調(指定がFであればDm)でスローテンポの楽章が入る。#2は、旋律や合奏よりも<ソロイストをフィーチャー>するためのもの。
武久の解釈による演奏は、テンポや音量の抑揚が激しい。とくにチェンバロ協#3-1のテーマで16部を刻む部分では、そのメリハリの凄さに目眩がしそうだ。音符的には平均的に16分が8つ+2分が1つ並んでいるだけなのに、この演奏ではすべてのタイミングも音量も違い、2分にむけての感情放出が凄い。−−試聴したとき、この部分に惚れた。
(補足:2001年2月18日:抑揚といっても、わざとらしくフェルマータするようなものではない。ごく短い揺さ振りが的確に入る。)
緩急だけでなく、音符の解釈にも味が付けてある。ソロイストの力量の差かもしれないが、ヴァイオリン協奏曲 でのメロの装飾音の多さは特筆すべき。感情表現の激しさに、まさしくクラクラと惹きつけられてしまう。
じつは同じ曲の別オーケストラのCDを持って入るのだが、比べると驚くほどの差がある。前に持っていたものはテンポも音量も緩急幅が小さく、じつに無難。武久のはアグレッシブ。どうも私の好みはアグレッシブなほうらしい。−−Jazzでもディジーガレスビー好きだし、そもそも最近オーケストラを聞いているのもGergievの影響だしなあ。
(余談)
クラシックは、作曲者と曲が同じでも、演奏者や指揮者の解釈およびコンディションで「完成品」の質がまったく異なる。録音状態もあるし。CDを選ぶのがとてつもなく難しい。これからも試聴しまくらねば。
−−余談だが、2000年はBach死後250年で、新録音もリバイバルもたくさんあった。同時に「癒しブーム」によって「Bachで癒し」系CDもたくさん出ている。こういうのも試聴してみたが、まさに反吐のでる演奏だった。無意味にテンポが遅く、音がほんわりしているだけでメリハリがゼロで、聞きごたえがない。
この協奏曲はコードD(ニ長調)で、テーマを単純明解[d... f... a... ....]としている。和音を下から並べただけ。第1楽章冒頭では、まさにこのままの音が鳴り、そこから畳み込むようにメロディ展開が始まる。
[d... f... a... ..fg| a.fg a.d. a.ag f.f-| gabg fgaf e.bc defg]のあとに、[aaaa aaaa a!]という連打がくる(実際には通奏低音が上がってくるので単純連打ではない)。この連打の部分は楽譜としては単純な16部なのだが、武久は長さや強さを微妙に変えている。演奏を聴けば、その迫り来る迫力によって音に網羅される感触を得るだろう。ここをこれだけの厚みで演奏したというだけで、もう勝ちだ。
第2楽章は暗いので飛ばして、第3楽章。こちらは驚くほど軽快で美しいメロディ。[defad. dcedcb | abceg. g------]から流れ始め、弦楽奏とチェンバロが交互にソロを交換する。
ある程度(数えてなかった…)繰り返したあとにいったん終了し、ヴァイオリンだけがアドリブでエンディングを奏でる。数拍子の完全無音の後、チェンバロがグリッサンドしながら天から降りてきて、全員でテーマを再現する。この部分は感動的だ。−−というか、これはロックの手法ではないか?
私は、このテイクの第1楽章を、私がいまままで聴いたすべての音楽の中でベストに位置づけます。
ソロイスト桐山建志の歌うヴァイオリンも見事ながら、それを支える弦楽団の的確なリズム応答と分厚い和音に圧巻。正和音から不協和音に入る部分のテンションの高さで、まさに天にも昇るほどの恍惚を得られる。
他のCDと比べて和音の響きがあまりにも深いので突き詰めて聴いてみると、チェンバロの和音の出し方が違うことに気付いた。ピアノとフォルテでの音量差が大きいのと、ブロックコード演奏をin timeで弾いたり指ごとにズラして弾いたりする使い分けの判断力が段違いに凄い。これがあるから弦の広がりも支えきれるのだろう。
桐山の歌わせかたとリズム感を書き出してみる。
一部の間違った思い込みで「バロックやクラシックは、楽譜に忠実に、遊ばずに演奏する」
というのがあるが、このテイクを聴けばその幻想は一発で吹き飛ぶと思う。
チェンバロの独唱、私は第3楽章が好き。メロがリズミカルで奇麗で、演奏もテンポの緩急を十分にとってメロディを活かしている。
(補足:2001年2月18日)
チェンバロ#3-3に関して、ブックレットからの引用文を追加する。
ここには繰り返されるリトルネッロの間に、ソロによる四つのエピソードが挟まれるが、その2番目のロ短調のエピソードを我々はヴァイオリン・ソロに戻した。戻した、というのは、この曲のヴァイオリン独奏のための協奏曲(BWV1042)だったからである。同じやり方で、さい後のエピソードではヴァイオリンとチェンバロの掛け合いとした。これらはこの楽章の、いわばジャム=セッション的な性格に相応しいアイディアと思われた。
また、上に私が書いた「いったん終了してからのテーマ復帰」は、楽譜にはない。武久が研究の結果「Bachは自分の演奏では このような仕掛けを用意していたと思われる」などの判断したためのアレンジとして追加された。
この男がこれだけこだわって考えて編曲して演奏しているからこそ、このCDの魔力が得られたのだろう。
協奏曲=コンチェルト=concerto。英語コンサートconcertとなると、合奏による演奏会を意味する。一方、単独公演はリサイタルrecital。
ついでだが、声楽曲でレチタティーヴォrecitativoというと、≪語り曲≫のこと。といっても喋るわけではなくて、ボーカル1人が(演奏無しで)ミサのテクストなどを朗々と歌い上げ、たまーに楽団がジャーンと相づちのようなものを入れるもの。−−Bachの場合、これもかなりメロディカルで奇麗だ。
対して、演奏付き独唱をアリアaria、合奏はコラールchoralという。コーラスだね。コラールだと≪讃美歌≫という訳もみたことがある。
the trio期の作品。ここんところマイブームのSatin Doll を聞きたくて購入。やはりピーターソンはうまい。彼のSwingピアノは私にとって「最初の音楽」でもあるわけで、かなり無条件に惚れてしまう。冷静に判断してもうまいと思うが…
このテイクのSatin Doll は珠玉の出来た。アドリブのブリッジとして挟み込まれる自作サブテーマ部分のトリルの音圧およびリズム感に惚れぼれ。この音数、この1人アンサンブル、それを支えるドラムとベース、どれをとっても真骨頂だ。
fly to the moon では、イントロのテーマの壊しかたがすごい。元曲のリズムを潰してすべて単音にしている。zappa風なアレンジだ。ここから始まり、次にハイテンポのままオリジナルに近いテーマに戻り、あとはインプロビゼーションの嵐。−−ちょっと前衛っぽい展開だが、ピーターソンがやると安定したオーケストラ演奏並に落ち着いて聞けるのが不思議だ。
ほかのどの曲も好きだが、特にlittle darlin' が奇麗だ。ローテンポでテーマをしっとり聞かせる。彼の技法があれば、ロマンチックだってお手のものなんだなーと感心。
be-bpoを産んだ2人の共演。このアルバムでしか聞けない曲もあり、かつ演奏力が高いので、とても幸せ。
CD再販にあたり多くのalternative takeが掘り起こされ、どの曲も2テイク以上収録されている(1つだけ例外)。be-bopの場合はインプロ中心のために、「テイク違い」がそのまま「まったく別の演奏」を意味する。したがって、似たものを聞かされるわけじゃなくて、どちらかといえば「さきほど演奏の続き」が聞ける感覚。
トップソロboperが2人揃ったわけなので、どの曲も強烈なリード合戦になっている。親友同士ということで息もピッタリで、ダレる部分がまったくなく、CD通して常に興奮して聞ける。あえて挙げればleap frog がbestだが、正直なところ優劣を付けるのがバカバカしいくらい質の高いアルバムだ。
ちなみに、ドラマーのbuddy richもうまい。付属の解説では「バックグラウンドの違いから、演奏が浮いているのが残念」とあるが、私はちっとも気にならない。この「叩きっぱなし」「手数の多い」ドラマーじゃなければ、あの2人とは張り合えないと思う。Jazzのドラムソロでこんなに感動したのは始めてかもしれない。
なお、本来はこのCDは「パーカー、ディズ、そしてモンクが顔を合わせた」と語られるべきものだ。が、全曲聞いてもセロニアス=モンクのピアノの印象はない。よく考えたら、ピアノソロがある演奏は1曲しかないと思う。−−といっても、「モンクの技法はバッキングピアノの最高峰」だから、この印象で正しいのだと思う。実際、あれだけ暴れるソロイストをまとめて曲と和音を成立させていると考えれば、そのピアニストの力量は計り知れないといえる。
…そういえば、ベースソロは1曲もないなあ。ベースソロってキライだからいいんだけど、よく考えるとかわいそうな気もする>BassはCurley Russell氏。
(余談)
このアルバムの原題は「the genuis of charle parker#4 Bird and Diz」。アタマについているのはシリーズ名。
しかし、邦題は「チャーリー=パーカーの真髄」でバンド名が「バーズ アンド ディズ」になっている。ここまでくると、邦題じゃなくて、ただの誤訳だ。
間違いもあるだろうが、大雑把にジャンル名が指す演奏形態を記す。
日本では、ロックを8beat、Funkなどを16beatといい、Jazzを4beatという。誰が言い出したのかは知らないが、ともかく日本だけで通じている不思議な言葉だ。
8と16はともかく、Jazzの4というのを永らく疑問に感じていた。SwingやBe-Bopは、どう割っても4じゃないからだ。
だが、その疑問もduke ellingtonの古い録音(1920年代)を聞いて氷解した。swing以前の彼の演奏は、なぜかどの曲もテンポが90〜100のなるいもので、バッキングがすべてユニゾン4分音符単純打ちなのだ。どの曲もどの曲も。これはまさに4beatかもしれない。
個人的には「それはJazz成立以前のアーリーミュージックだ」と感じるのだが、まあ初期jazz=4beatとしてもいかもしれない。
ちなみに、リズムはラグタイム。メロディ以外はユニゾン4分打ちしかない。カウンターメロといったオーケストレーションは、極端にない。ひょっとしたら、録音技術の問題で「聞こえない」のかもしれない。
(余談)
こう考えると、SPは本当にローファイだし、LPってのはハイファイだなあ。FMラジオもかなりファイハイで、そりゃあレコード業界は最初に文句つけたはずだ。
SPのころは、ライブに行くと興奮したろうねえ。「ライブでないと音楽を味わえない」とも言えるのだから。
録音がハイファイになったことで、録音のための音楽技法も発達したわけで、音楽の幅も広がった。Zappaに至っては、多重録音を前提にしないと作れない曲をたくさん書いたわけで、私にとっては「録音さまさま」だ。
ellingtonの193x年の名曲に、it don't mean a thing (if it ain't got that swing)というのがある。邦題を「スィングしなけりゃ 意味ないね」。数多くの歌手が録音した。これは、ミドルからハイテンポで、演奏は後ろノリが強調され、フレーズではタメとハネとノリが多様される。まさに「揺れる」音楽。これをswingという。
演奏者も作曲者も力量があがり、よりオーケストレーション性は高まる。バンドは大人数(10人以上)が普通で、ふんだんに対メロや不協和音が入って演奏を盛り上げる。いまのロックなどと同様、1番2番とテーマを演奏し、間奏部分でアドリブのソロが入り、またテーマを再現して終わるのが普通。
エリントンやサッチモが代表選手。若いところではシナトラ。現在に至るまで、普通の人がイメージする「歌物」ジャズはswingだ。
1940年後半、charlie pakerという革命児が頭角を現す。彼は小人数のバンド(4人か5人)を率い、テーマを8小節や16小節提示したら、あとは延々とインプロビゼーションを繰り広げる。8小節程度でソロを取る人間が交代し、それをしばらく続けた後、いちおうテーマを再現して終わる。50年代にはこの形式も定着し、be-bopと呼ばれる。
代表アーティストは、パーカーとディジー。他にも無数にいるが…現在まで、普通の意図がイメージする「演奏」ジャズは、このbe-bopだ。−−いや、もちろんグレンミラー楽団(4beatだねえ)のムーンライトセレナーデなどをイメージするひともいるだろうが…
この段階で、ふつうにJazzと呼ぶものは完成した。
(余談)
ちなみに、charlie pakerのアルトサックスは革命的。通常はフレーズといえば「歌うように」ところどころ伸ばすものだが、彼は音を短く切り、16分音符(swingだから24か)だけで音を立て続けにならべるのだ。いまのヘビメタの速引きギターソロみたいなもの。もちろん歌う部分もあるが、過去とは比率が違う。彼作曲のものの場合、テーマすらこの調子。−−当然、業界では賛否両論。
パーカーのサックスは「鳥のさえずりのようだ」(チチチチチ…ってやつね)と評価され、業界ではbirdという仇名で親しまれている。−−有名なlive house「birdland」は彼の名を取ったもので、および同タイトルの曲(weather reportsの演奏で高名)は彼に捧げられたもの。また、「ハードランドの子守り歌 」はこのライブハウスを称えたもの。
だが、もちろんその後も変化はある。前衛的なほうでは、「テーマなんて要らない」という感じのhard bop、「調整なんて要らない」という感じのmode、という2つの流れがある。−−一般に「Jazzって難解で分からない」と感じる人がイメージするのは、このどちらかだ。実際、ハードバップやモードは、私もあまりなじめない。
他の流れでは、もっと普通の音楽との融合がある。Jazz funkやfusionという流れだ。だが、この年代(1960年以降)は、Jazzに限らず音楽はボーダーレスで、あえてジャンル名を付けても無意味になることが多い。
新宿タカシマヤのHMVにてマドンナ【MUSIC】試聴。目当ては2ndシングルの「don't tell me 」だったのだが、タイトル曲musicに感動してしまった。ラジオで聞く限りはもともと剥き出しテクノ系のヘンな演奏なのだが、ヘッドフォンのステレオ音場のなかではスネア(というか炸裂音)の広がりが圧倒的で、それを深めのベースが受けていて、テクノ音は左右にバランスよく配置されている。−−アルバム全体に楽曲バリエーションが広く、演奏も歌もアグレッシブで好感。これまでは「ユーロばっか」という印象しかなかったんだが、心得違いとだっただろうか?
マドンナを買おうと思ったのだが、「このシール付きは2枚以上買ったら1480円」のため、パートナーを探す。カーティスは? なんとシールエントリーがない。jazzコーナーでは、サッチモ、エリントン、ディジーガレスビー、オスカーピーターソンなどを見るが、欲しいアルバムにはシールは貼っていない。いらないものには張ってある。むむ。classicでbachを見るも、やはりclassicは試聴してからでないと買う気になれない。というわけで、マドンナはまた今度買おう。
その足でtower recordへ。サッチモとデュークのよさげなのを購入。
bachの「総ざらい」系のよさげなのも試聴機にあったのだが、1人のオバサンがずっと聞いている。その試聴機には3枚CDが入っているのだが、その3枚の全曲をすべて聞いているようで、bachが終わったら次のアルバムに移った。ロックのコーナーなどをみてから戻ってきても、まだ聞いている。待つこと30分、動く気配なし。しかたない、あきらめよう。
K-CI&JoJo「Crazy」、ラジオで聞く限りはサビ部分のボコーダーの遊びが面白いんだが、試聴機ではまったく把握できない。マドンナとは逆に、ヘッドフォンでガッカリしたケースか… と思いつつ、タワーの試聴機でもマドンナを聞いたが、HMVのに比べて格段に音が悪い。たんにタワーがダメなのか??
サッチモことluis armstrongのbest。RCAの「PLANET jazz」というインチキくさいシリーズ。だが、聞きたいのはwhat a wonderful worldだけなんで、細かい点はよしとする。
内容は、バップ以前の単純な楽曲が半分くらい。もともと芸もなにもなかった世界をまとめて「Swing Jazz」に仕立て上げたのがサッチモなので、古臭いマーチングバンドから抜けきれていないものが含まれているのはしかたないところだ。
あちゃあ、what a wonderful world 、1970の新しい録音でやんの。それじゃないよお、聞きたいのは(;_;)
duke ellingtonは、Satin Doll を聞きたくて購買した。ようわからんが、「KEN BRUNS JAZZ」というシリーズ。古い音源のマスタリングに優れたシリーズ、とのこと。
冒頭の20年代30年代の楽曲は、ある意味jazz成立以前だから、ほんとうにツマラナイ。進んで30年代後半からエリントンの代表曲などが出てくるが… どうもつまらない。期待のサテンドールは56年の演奏。たぶん、まえにラジオで聞いて感動したのと同じテイク。でも、それほどはグっとこない。うーむ。
このへんのビックネームは、CD選ぶのが難しい。ラジオでよい演奏を聞いても、その楽曲のテイクは複数あるので、どれを選べばいいのか分からないんだもの(;_;)
クラシックはもっと分からん。演奏者も指揮者も曲名も聞きなれないし、同じ演奏者が数度録音したりするし、同じ楽曲を無数の人間が録音している。状況はJazzも同じだが、Jazzなら人名も曲名もある程度知っているからアタリを付けられるが、classicは無知…こちらはもう、試聴しないと買えない。
意外なところで、U2の「beautiful days」を気に入っている。オープニングは1オクターブ低い声で押さえて歌い、演奏も押さえ気味。最初のサビの部分で初めてボーカルがシャウトし、ドラムもギターも強くなる。すごく単純なロックなギミックながら、「王道っていいなあ」と感じた。
さらに意外なところでは、スガシカオの「アフェアー」をちょっと好き。いままでもスガのなかでは一番聞ける。サビの部分のコーラスの進行が好みだ。
オフスプリングの新曲をきき、「ああ、いつもどおりだけど、こなれてきたなあ」と感じた。例によって受けているらしいが、米国での支持率はどうなんだろ。こういうのはパンク好きな日本でだけ売れるのだろうか。
そういえば、大槻ケンヂの新バンド「特撮」の[ジェロニモ]聞きました。ノイズコア系メタルパンク。大槻のキレた叫びを再び聞けるとは、けっこう嬉しい。三柴江戸蔵のピアノも、多少セルフパロディ入って入るかもしれないけれども「相変わらず」で嬉しい。が、買わなかった。体力が足りない^-^
さてはて、特にキライなほうも書いておこう。
それにしても矢井田瞳は椎名林檎そっくりだ。アイコにも似てる。足して水で薄めた感じ? だからヤイコなのか。
とまあ、暴論でしめてみた。−−いまさら、か。このネタについては皆とっくに書いてるや。
キリンジの「エイリアン 」、奇麗だ。初期のムーンライダーズみたい。タワーレコードで本人選の「影響を受けたアーティストたち」によると、スティーリーダン系らしいが^-^
kylie(カイリー=ミノーグ)が、ごく久しぶりにアルバムを出している。ラジオで「under the influence of love 」を聞き、そのポップのカタマリに感動した。が、CDを試聴したら、他の曲がユーロユーロしていて、恥ずかしくて購入できなかった。シングルにならないかなあ。
タワーの試聴コーナーにMoog特集があった。YMOの1st(USA版)があったので、聞いてみた。実は、アルバムで聞くのは初めて。cosmic surfin のスタジオテイクに感動。アルバムは、予想よりも硬質テクノだった。TONPOO や中国女 が主流だと思い込んでいたのだが、どちらかといえばツマのようだ。ひさびさに聞いたシムーン に感動。スタンダード曲だと思っていたんだが、「作曲:細野晴臣」になっていた。あれー??
邦題は「セイブ=トゥナイト」(1stシングルのタイトル)。傑作だ。90点以上出せる。2ndのライナーノートで本人が「1stは暗すぎた」と述べているが、私には1stの毒が合っている。
ロックな曲。ラジオではじめて聞いたときは、「ストレートで飾りがなさすぎて、つまらない」と感じたのだが、何度も聞くうちに味が分かってきた。シングル(および日本版のこのアルバム)に入っているfat baconミックスはレゲエ調で、その落差とアレンジ力に感服。くわしくは、1998年12月19日の記述にて。
ミドルテンポの、これまた無特徴な曲。だが、リズムの心地よさと、声の張りの良さで、聞き入ってしまう。−−1小節に1度だけ鳴るオルガンのパーカッシブな響きが好み。
スローテンポ。やはりストレートだ。サビのフレーズの「all i know, all i know(is i wanna be with u)」の部分が奇麗。
メロが美しい! イントロのハミングによるフレーズだけで惚れる。
save tonightの焼き直しだが、こちらのほうがよい出来だ。
シングルのB面にあったもの。ポップだ。サビ部分の演奏アンサンブルがステキ。
これまたメロが美しい。サビの「seagulls fly, whan maemaids cry」の部分で感動。
暗い。これをして本人が「後ろ向きだった」と称するのだろう。
だが、この「暗さ」は美しい。ミドルテンポのはっきりしたビートの短調曲。サビでくる不思議な不協和音の「ooooh!」という嘆きが琴線に触れる。すごい才能だ。
言及しなかった曲は、わたしの趣味ではない。でも、減点対象にはならない。
10/22-15:00(29115:73540)、10/25-13:15(29245:73800)、10/29-0:00(29320:74065)。
木曜日に徹夜で作業。不眠で金曜の仕事を終え、0:00に着床。9:00に目覚ましを掛けていたのだが、8:30に自然に目が覚める。まだ寝たり無いので目覚ましをオフにして2度寝。次に目を覚ますと、15:30だった。うーむ。2日分寝てしまったぞ。
ボブマーレーのベスト版。
はじめて聞いたのは高校生1年のとき。父親がくれた くたびれたカセットテープに録音されていた。はじめて聞くレゲエ、しかもレゲエの神様だという。流れるのは、明るいポップソングとポジティブ=メッセージ。普通なら趣味じゃない言葉だが、ボブの声によるソレにはハマッた。とくに1曲目が好きで、よく口ずさむようになった。
あれから13年、ようやく自分のお金でCDで買い直した。ごめんなさい>ボブ
ミドルテンポでシャッフル系、カッティングが2と4を強調する。いわいるレゲエだ。−−私の中では、この曲がレゲエの定義になっている。
「キミを愛したい。君の人生にエントリーしたい。いつの日も、いつのときも、いっしょに居よう。いっしょのベット、いっしょの部屋を分かち合おう。−−これが恋だろうか? この感じが恋だろうか? 」
普段、こんな歌詞を聞いたら、それだけで拒否反応を起こすんだが^-^ でもボブは許す。好きだ。
いちばん有名なのは、これなのだろう。タイトル、英語的にはどういう文法なんだ? いない女性は泣かない????
このテイクはライブ版。スタジオ版よりもテンポがゆっくりで、サビのボーカルアレンジも変えられている。1拍目を休むようになったのだ。こちらのほうがメッセージによく似合う。が、客はそれを知らずに1拍目から歌う。この大胆なズレが面白い。
曲の本編自体は おとなしめで目立たないのだが、真ん中にくるブリッジ展開が強い。8小節の間、ボブはひとつのメッセージだけを繰り返す。
「everything gonna be all right. everything gonna be all right.」
この部分を聞くと、なぜか涙がでる。たしかに演奏も盛りあがっている。オルガンのカウンターにもしびれる。女性ハーモニーも分厚くて気持ちよい。でも、それらを押しのけて、声を張り上げて叫ぶボブに圧倒される。−−きっとうまく行くさ。何もかもうまく行くさ。うまく行く。うまく行くんだ。
ゆったり系の歌。いまの言葉で言えば「いやし系」というのだろう。どちらもタイトルコールの部分がとても奇麗。(7)はイントロが、(10)はアウトロが聴きどころ。
ほんのちょっとアップテンポのレゲエ。ブレイク部分のベースリード「g--f--d--c--b-d-c--b--g--------」が強烈で、私は手が遊ぶとたいていこのフレーズを弾く(ベースでもキーボードでも)。メイン部分もアレンジがよく出来ていて、ハーモニーワークのマイナーコードに胸を締め付けられる。
歌詞カードがないので、内容はちゃんと理解していない。アメリカで裁かれる黒人少年なのかな?
「そんなつもりじゃなかった。間違いだったんだ。強盗だと思ったんだ。警官を打つつもりなんて、本当になかったんだ。」
エリック=クラプトンがこの曲をカバーしたので、かなり有名になっている。しかし、クラプトンのテイクは下品にロックしていて、元曲の繊細さを台無しにしている。とほほ。
ギター一本でボブが歌い上げる宗教歌。これをベストにあげるミュージシャンは多い。たしかによい曲だし、「a song of freedom」の部分はボブの魂丸出しだと感じる。が、ちとクサイ曲だとも言える。
1999年に、ボブの録音のうえに現代のアーティストが音を被せたアルバムが発売された。ローリン=ヒルが参加したことは覚えているが、あとダレだったかは覚えていない。
これが出たとき、J-waveのFuture Tracksで取り上げられた。この際にクリス=ペプラーがこんなことを言っていた。
レゲエって、どうしてあんなリズムだか知ってます?
ボブはロックを好きで、ジャマイカでアメリカのラジオを受信して聞いていた。けど、とうぜん電波状態がよくないので、音が途切れとぎれになってしまう。本当の演奏ではギターがジャッジャー ジャジャーとかなっているんだけど、うまく聞こえない。音が小さくなったり大きくなったりで、ツクチャカウンチャと聞こえる。その音を信じて演奏したら、あのレゲエサウンドになった。
と言われています。本当ですかねー。
うーむ。本当ですかねー?
ちなみに、ラスタとは髪型のことだと思っていたんだが^-^ 違った。救済思想/宗教の名前だった。
バランスのよいFUNK/SOULバンド。実はもっと安っぽいディスコバンドだと思い込んでいた。実際は、楽器のテクニックもヴォーカルワークもハーモニーの作曲も一流だった。総合力で100点出してもよい。好き嫌いはあっても、マイナス評価になる曲はない。
70年代はキワモノともとれる曲があるが、80年代は安定して売れるようになったためか安定している。
そのどちらの年代でも、「ジャンルに対するこだわりの無さ」を強く感じる。面白ければなんでもアリ状態だ。ひょっとしたら、元スタジオミュージシャンの商売集団なのかもしれない。すなわち、売るために、心地よい音楽を作る集団なのかも。
一番有名な曲。[FFG G.F. G.FE- --!- !]。キメフレーズのあとの「ヒャー! ッホー!」というシャウトがホットでクールでカッコイイ。
押さえたベース(シンセもユニゾン)によるテーマ提示と、そのコード進行がクールだ。バックがこのように押さえていると、ワウのギターカッティングも映える。1曲目がHot系だけに、クールさが目立つ。
ラテンのフレイバーのある、ミドルテンポのポップFUNK。ラテンなのに、歌詞が「let's go dancin', REGAE dancin'!」^-^ このへんの思想のいいかげんさが心地よい。ある意味、[オブラ=ディ、オブラ=ダ]なのかもしれない。
これは、なんというか偏見にあふれるアフロFUNK^-^ 低音がメロの合間に「ブギブギー! ジャンゴーブギー! ホーッ!」などと叫ぶあたり、もうダメ野郎っす。
この「低音の掛け合い」というキーワードでピンと来る人は多いと思うが、曲はかなりP-FUNKしている。が、パーラメンツよりも演奏がうまい^ー^ 曲自体はハイセンスなのに、これに「ジャンゴーブギー」という歌詞を付けちゃうセンスは計り知れない。
同系統の「(10)funky stuff」では、「ターリラーリラーン!」と力づよくシャウトしている。かなり驚いた。
ラジオでこの曲を聞いて、このCDを買いました。一番のお気に入りです。
前半は、シンセのコードが4つ打ちで短く鳴るのを基礎としている。演奏は2小節のループで、和音は1小節ごとに変わる。ベースは同じメロをキープ。ボーカルは4小節のループ。動きの少ない押さえたクールな展開をする。
ブリッジで急激にコードを変えた後、後半はアップ系の2小節ループになる。ボーカルは1小節ループ。掛け合いの「(this is your night) TONIGHT! (everything gonna be) ALL RIGHT!」の韻が綺麗。しばらく繰り返した後に、新しいメロが追加され、消えていく。
なんというか、恥ずかしい系ポップバラードっす。サビのはじめの部分が、中学生のころに聞いたバービーボーイズの『ラサーラ』にそっくり。というか、ラサーラがコレにそっくり。
マイナーコードのクールFUNK。サビの「ハイディ=ハイ、ハイディ=ホー」という意味不明のコーラスがこんなにカッコイイとは! これだけで もう至福。降参。
これも総合力の曲だなあ。特に「傑出した個所」はないのに、総体として非常に気持ちよい。あえていえば、サビの「party UP!」というシャウトはクールかな。
あれかなあ、ぼくにとってのツボは、コードが変わってもベースが変動しないことなのかな^-^
9/9-23:00(27955:70085)、9/13-0:00(28105:70380)、9/19-22:00(28235:70875)。
quincy jonesプロデユースによる鳴り物ソロデビュー作。総合では60点くらい。マイナス評価まで行っちゃう楽曲がいくつかあるのが難点。だが平均して聞ける。
もともと(5)off the wallをラジオで聞いて、そのベースラインをすんごくカッコ欲感じたんで、アルバムを買った。CDで聞くと、録音状態の悪さなどから、それほど感動できなかった。アイディアと構成はよいと思うので、問題は録音だけか?
ベースラインの線でいけば、(4)get on the floorが逸品。ゆったりした(BMP114くらいの)4つ打ちドラムのうえをスラップベースが心地よく跳ねる。ありがちだが、本当にカッコイイ。−−このへんはquincyの魔術であって、michaelの実力とは無関係とも感じる。きっと、誰が歌ってもカッコよい。こういう意味では、(3)working day and nightも同系統。
(余談:全体に、参加ミュージシャンもかなり豪華。johnny "wah wah" watson・geoge duke・stevie wonderなど。他の人も、私が知らないだけで有名かも。)
「誰が歌っても」と書いたとおり、実は全般にmichaelの歌唱が今一つ。(8)i can't help itは作曲がstevie wonderで、いわいる三部作のころの天才肌の複雑なコード展開と半音を活かしたメロディが特徴(演奏のローズもね)。演奏も曲もすごくよいのに、歌がメロを追えていない。たしかに、あの独特の不協和音は、stevie本人以外では表現しきれないのかもしれないが…
(余談:この曲を聞いたさい、「すごい、stevieみたいだ。quincyも手幅が広いなあ」と感じた。クレジットを見たら、たんに本人だった。)(この曲はmichaelのための書き下ろしで、stevie本人のテイクは公式には存在しないようだ。もったいない。)
ポップ歌ものでは、(9)it's the falling in loveは最高っすね。ベタベタで、ツボを押さえすぎなくらい。Princeの1stでいえば[Just As Long A We're Together]に相当する位置かなあ。あっちはファンキーだけど、こっちはベタポップ。
(余談:完全に余談だが、(2)rock with youのサビ前ブレイク部分を、SMAPのアルバム007(か009)の「まだ雨が止まない」(うろおぼえ)がパクってました。)
(言及しなかった曲はすべてマイナス評価対象)
bestです。jam&Lewisの技を勉強するために購入。総合的には薄い。数曲 極端に立っている曲があり、それは90点以上出せる。だが、単体はよくても、通して聞いたときの印象が悪い。難しいところだ。
何が「立っている」かといえば、なにをおいても(5)escapade(悪戯)だ。
進行を確認しよう。
なんと、 いっぺんも(まともには)Aを再現しない! しびれちゃうねえ。あげくに、最後のブリッジ再現を「歌わない」のもカッコイイ。見事だ。
これを聞いちゃうと、例の「ミネアポリスサウンド」の音や展開を支えていたのはjam&Lewisであって、やはりPrinceじゃないんだなあと納得。
同系統の(6)miss you muchもよい感じ。こちらはマイナーコードで7thテンション音を加える。
(注:(1)runawayは、いくらなんでも(5)の再現ママ過ぎだからダメ。といっても、こちらのほうがハーモニーが心地よいのだが。うーむ。)
他には何を評価するかというと、私的には(13)black catと(14)rhythm nationとなる。(13)はハードロックアレンジの歌もの。ギターの鋭さが気持ちいいのに、ドラムのカウベルの情けなさが「やっぱ黒人にはロックは出来ないのか」と思わせて、楽しい。(14)はキツメのUp Funkで、オケがマイナーなのにコーラスがメジャーという、ハードファンクならではの空気感の作品。
こうあげてみると、私が選んだのはすべてAlbum[(Janet Jackson's) Rhythm Nation 1814]の楽曲だ。album[control]のものでもキライじゃないのはあるが、推せるのはRhythm Nationのみ。うーむ。
そのJanetの久々の新曲。映画nutty professor IIのための書き下ろし。これはまた素晴らしい。jam&terryは同じころに宇多田ヒカルをプロデュースしているんだが、本当に雲泥の差でJanetのほうに力を入れているのが分かる。
A-A-B-C-C-C-C'というお尻のデカイ構成。
下手にやったら「臭いだけ」のこの形態を、jam&terryとjanetは見事にこなした。
(エンディングのみで流れるハーモニー攻撃も気持ちよいなあ)
全体にJanet王道でありながら、着実な進化・深化を見せている。アーティストとして一番幸福な状態だと思う。はよアルバム出せ>janet
いま極端に欲しいCDは、brian wilson(aka:beach boys)の「lives at the roxt theartre」。2枚組み4290円。いまどきこの値段はないだろ…でも、店内放送で偶然聞いた「god only knows 」で涙してしまった。