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秋田プリンセス2000〜2003
絵は、びっくりするほど目の大きな美形ぞろいの少女マンガだが、中身はけっこうハードな物語。冬木さんのほかのマンガもいろいろ試したが、本作が私には一番よかった。
主人公は、表向きには薬局の青年。しかし、彼は錬金術師。この作品での《錬金術師》は、宝石などを原料に《霊薬》(特殊な効用を持つ薬)を調合するものを指す。そして、彼は1人の少女を連れているが、この少女は実は《地上に降りた天使》であった…
物語は、主人公とその従兄弟とのすれ違いを裏の軸にしながら、1〜2あたりでは《霊薬》でひとを救ったり、ひとの心に戸惑ったりしながら、全体としては緩やかに《天使》と2人の秘密に迫ってゆく。3〜5で過去が明らかになりつつ、だんだんと《天使》の扱いが中心になっていく。6・7で、物語をしっかり締めて、綺麗に終わる。
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新書館WINGS 2000〜2002
これほど面白いマンガも珍しい。舞台の設定、主要人物のキャラ設定、その個性の絡みかたと物語の進みかた、絵のレベル、コマ割やストーリーの見せかたといったマンガ力、なにもかもがすばらしい。
とくに洋菓子に対する情熱の見せかたは圧巻で、作り手がどういう工夫をしているかの描画とともに(師匠が弟子に語る形なので違和感はなし)、店長がお客に売りつけるために魅力を語りまくるのがたまらない。
1巻p184より。
今のおすすめは、旬の苺です。サクサク苺のミルフィーユ。アーモンドクリームたっぷりのタルト!
中でもおすすめは、苺とホワイトチョコレートのムース。中に入ったとろとろの苺のコンポートと、ライムのシロップをたっぷり滲ませたジュノワーズ、そしてミルク風味のホワイトチョコレートのムースが 絶妙のハーモニーを奏でてございますよ。
何か良いことがあった日には、ケーキをどうぞ! 洋菓子は、幸せなひとときに華を添える、すばらしい脇役です。
2巻p180より。
カラメルの風味がするのは、メレンゲを 中に入っている佐藤がカラメル状になるまで焼きこんだからで、そうすることでメレンゲに香ばしい苦味が加わります。
そして、メレンゲが下にあることで上のクリームの水分が下に移って カラメルが飴状に染み出てくる、この
「泣いた」状態が、プラリネのような味と食感を生むんです。タルトのサブレ生地が 上に乗せたフルーツの果汁の吸ってしっとりしたときが美味しいように、中がカラメル状になるまで焼いたメレンゲモ、水分を吸って泣いた状態のときが、本当は美味しい。
にもかかわらず、ネタのなかにパティシエ長が「魔性のゲイ」
という設定が入っているので、万人に薦めていいものは迷う。少女マンガを読みなれていればギャグとして笑える程度に薄めてはあるが、でもこの作者さんは本物のゲイ・やおいモノも書いているひとだけに、エグいところはエグい。もったいない。
(本作はTVドラマ実写化もされている。主演の1人がタッキー滝沢くんだそうで。TV版ではゲイ設定は消してあったそうだが、つられて原作を読んだひとは ショックではなかろうか。)
話が前後するが。舞台紹介。
お店の名前は「アンティーク」。4席程度の小さな店。だがそこは、フランス修行の三ツ星パティシエが作る最高のケーキやスコーンがあり、店長の熱の入った解説が聞け、そして食器は本物のアンティークが使われている。静かな雰囲気。しかも、夜2時まで営業している。いわば、気軽に至福の贅沢を味わえる場所なのであった。
基本的には洋菓子を売っていく舞台のお話だが、シェフ物語ではなく人間模様が中核なので、エグい人間模様やら暴力事件やらいろいろあるので、ほのぼのマンガを期待しているひとは読まないほうがいい。
お話は、1巻は主人公3人(店長の橘、パティシエ長の小野、見習いのエージ)らの過去と現在の話を、いくつかの角度から絡めて描く。2巻からは、マヌケ役の千影も加わる。
実は第1話だけ、物語の中核を示さずに、断片的に過去のピンポイントだけを描いていくので、読むとかなり混乱する。だがしかし、その第1話を越えたあとは、至福の展開だ。シリアス面でもコメディ面でも、読んで マンガの醍醐味を味わえる。
中でも、橘に関する複線の張りかたと、全巻をかけての回収のしかたは、感服に値する。ネタバレを承知で あえて書く。
「犯人は、ボクにケーキだけを食べさせた。」
「少年」が橘であったことが初めて読者に提示される。
「少年」の誘拐・殺害事件が多発する。その犯人も、少年にケーキだけを食べさせていた。
現役刑事が引退刑事に相談に行き、アンティークの橘のところに捜査協力を持ちかけたとき。橘の凍りついた顔のコマのあと、ページをめるくと、全体1枚が真っ黒にベタ塗りされ、白抜きでセリフだけが踊る。
「俺は この日を待っていたんじゃないのか?」
その次の回でも、コマ間にときおり真っ黒のコマが挟まり、このようにして橘の心情が語られている。そのひとつひとつで、不自然だった過去のいくつかのポイントが、自然にほぐれてつながっていく。小野が「魔性のゲイ」
であることすらここで昇華され、なぜあの不幸なイントロが描かれたのか、ようやく分かる。ゾクゾクするほど快感を味わえる。
このお話はすごいよ。
3巻で「阿佐ヶ谷パールセンター商店街」
が登場する。そのとおりで、実はモデルとなったお店が阿佐ヶ谷にある。お店の外装は完全に同じで、イートインコーナーは小さく、安物だと思うがアールデコのランプがある。夜の2時まで開いている。
そのお店は、シュガーローゼ(sugar rose)。偶然わたしは入ったことがある。
原作のケーキは「小躍りしたくなるほど美味しい」
し、netでのシュガーローゼの評判も「小躍りしたくなるほど美味しい」
。実際、ケーキの見た目はすばらしい。
だが、少なくとも 私が食べたシュークリームと紅茶は ぜんぜんだめだった。ウーに負けてる。だいいち、あのケーキの高さはどうなのか。
ソウルのバラード。ヒステリックなくらいに美しい。sealってもっとテキトーな音楽だと思ってた。ごめんなさい。
昨日 調子が悪くて寝ているとき、NHKを付けっぱなしにしていたら、確定申告の話題をやっていた。それによると、「年の途中で退職した人間は余分に源泉徴収されているから、申告すると戻ってくる」
だそうな。
で、公式Webで計算させてみた。保険控除も入力する。
すると。源泉で6万4000円取られているのに、4万8000円も戻ってくることが分かった。やってみるもんだな。
問題は、プリンタがないので、製作したPDFを印刷できないという点だ。明日新宿のマンガ喫茶でも行って来よう。
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この暖かい日に、わたしは寒気を感じ、風が冷たいとおののき、食事も半分しかのどを通らず、頭がぼーっとして、水をたくさん飲む。検温してないが、たぶん37.3度の微熱。
そして日経平均はマイナス300円。やはり連動型? どっちが先鞭だ?
おおおおお、日経平均が1万6000円を割り込んだよ。これは辛いね。年末の個人向け株本とかは、「1万8000円で落ち着く? いっきに2万円?」
なんてバブルを煽ってたのに。まあこんなもんでしょう。バブルはよくないです。
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確定申告のPDFを印刷するために、新宿のネットカフェへ行く。が、moopaもmanbooも、受付で聞くとNGの返答。「そのPDF/Acrobatというソフトはインストールされておりません。Officeならあるんですが…」
3件目、西新宿のポパイでようやくOKだった。
たぶん。実際は入ってるんだけど、受付のバイトのにーちゃんがPDFおよびAcrobatという単語を知らないのだろうと思う。不憫だ(わたしも店員もPDFも)。
実際いまは「Adobe Reader」
という名前なのか。ひょっとすると、店員はReaderじゃなくて、作るほうのAcrobatを想像したのか? 昔から思っていたが、PDFとAcrobat、どっちの名称をAdobeは定着させたいのか。
ちなみにプリンタは…
ポパイが唯一賢いような気が。
IQは「その年齢の一般的な知能程度に対して、いまどれだけ知能が高いか」
の指標であり、必然的に「子供はIQが高くても不思議でなく、大人は低い」
と昔なにかで聞いた。
すごく大雑把には(計算嘘だけど)
2歳でIQ200といっても「2歳で4歳児なみの知能があります」
ってだけで、2歳児では体の大きさにばらつきが大きいのが当たり前なのと同じで、騒ぐようなことではない。4歳以降もIQ200をキープするわけがない。
裏づけが欲しくて調べた→WikiPedia。まあだいたい話は合っていそう。
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昨日風邪で1日寝ていたので、今朝は早起き。
このあたりの時間は妙にロートル色のある報道をやっている。ヘンでキッチュな感じ。
5:20ごろの天気予報は、いきなりワールドワイドな雲の動き。今日はレイテ島の雲を知らせて、「救出に支障がないといいのですが」
と。救出するひとはNHKニュースはみてないだろうに。
続いて北海道。「ただいまマイナス4度。午後は6度まで上がります。」
さみー、と思ったら「北海道でプラス5度を超えるのは異例の暖かさです」
と。そのほか、各地のいまだ明け染めぬ、暗い現地報道が入る。
朝起きは面白い。
[大きな春子ちゃん]と[ヒッピーに捧ぐ]は永遠に不滅です。
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