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22巻は4月11日に発売されました。
1〜4 5〜8 9 10 11 12+13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26・27|人形アル 7つの大罪 ネコ カバー裏 錬丹術!
2月号での邂逅を経て、いくつかのチームが偶然・必然に集結。お父様vsホーエンハイム以外はだいたい描かれた。
今号では、実にひさしぶりにマスタングが活躍。女性に対する軽薄な面の描画を残したまま、よくぞここまでの戦いを書いた。戦闘経験からして、まだまだエドより数段上なのだな。地獄だったイシュヴァールの“英雄”はダテじゃない。
さてはて。「エンヴィーは2度死ぬ」
のかね。
アニメ二期は、この3月売り(四月号)で3つ目のポスター。1:エド・アル。2:マスタングたち。3:ウロボロスたち。この3、《お父様》はおろか《スロウス》までいる。−−アニメ二期、どこからどこまでをやるつもりか。一期は黒歴史で封印するのか。
ただ、アニメ情報局(てのはジャンプの名前だが、まあガンガンのそういうもの)によれば、荒川先生がキャラデザした“新しい錬金術師”も出る(敵味方は不明)。なので、いちおうアニメオリジナルの話であるらしい。そのほうがいい。ヘンに原作を壊すよりはそのほうがいい。
シンケンジャーのとき「この年齢層向けには、敵側の正義なんていらない、逆にあってはいけない」
と書いたが、はがねクラスになると必然的に違う。
今号は、マスタングチームの「正義」
がテーマ。放送ジャックや民間扇動チームと、マスタングvsエンヴィーの直接対決になる。そして、「正義」
はけして他人にとっては正義ではない、という悲しさ。
リザにとってはもちろん、エドにとっても、なんとスカーにとってすら、復讐鬼のマスタングは危うい。圧倒的に強いからこそ危うい。そして、彼が“堕ちて”しまうことは、(最近描かれないが)「人柱にしたてて見せましょう」
の罠そのものかもしれない。
というわけで、今号の引きは ああなってしまう。−−来月はとくにスリリングかもなあ。
今号は、リザのあのシーンが無類のカッコよさでした。なかなかあんなシーンは描けないやね。
[calender]
[巨人の星]の、花形サイドからの再構築。これがべらぼうに面白い。みんな美形になってるんで「なんかダメでないの?」
と初めは思ったが、原作どおり、バカのように熱い男たちの話になっている。
花形モーターズの御曹司としての世俗ボケした感じ、成長、はじめて打ち込める“野球”を見つけた描画、そして苦労、など、きっちり描かれる。
そして「バケたな」
と思ったのは、星飛雄馬との邂逅、練習試合。
怪物・星飛雄馬について事前知識がない人間にとって、あの「速く」
「重く」
「消える」
投球が、どれだけショッキングなものだったか。自分たちの練習量も努力も、すべてを打ち砕く、巨大な能力との対峙。−−それが、花形サイドから見事に描かれた。これだけでも 心の底から感謝を言いたい。
浦澤直樹が[pluto]で似たような「別視点」
アレンジをやっているが、あれはアトムが出てきたあと、ゲジヒト視点が薄れてしまい、私は興味を失ってしまった。本作[花形]は、「むしろ ここからが本番」
感にあふれていて、とてもいい。
なお、飛雄馬のお姉さんが、ぽっちゃり萌え美人に描かれている。花形はお姉さんのことを好きで、まあいろいろあって1回デートするところまで行くのだが、花形はこんなふうな言い方をしてしまう。
「僕はあなたを好きです。でも、本当の告白は、あなたの弟、飛雄馬くんを試合で倒してから。そうでないと、僕にはその権利がないと考えています。」
お姉さんは、最初は花形のことを嫌いだったが、だんだんと打ち解けてきて、このデートで好きになりかけていた。でも、この一言で、「ああ、このひとも、父や飛雄馬と同じ。わたしより野球が大事なんだ」
と思う。
このシークエンスと、お姉さんの内面描画は素晴らしかった。
とりたてて感想を書いてないが、結界師はいつごろからか貴重かつ最上質の少年マンガだと思う。
今号は。シャーペンの件から、良守と蒼児(漢字わすれた:3号)がぶつかる。
流れ:これは感想ではなく詳細な筋です
蒼児は殺人マシーンとして作られた半人半魔であり、感情が封印に封印されていて、戦闘時以外は一切の意思や感情がない。それはとても悲しいことであり、良守は真剣に彼のことを思い、ほかの仲間が遠ざけようとしても、蒼児と約束を繰り返し、信じてきた。
蒼児は、良守家にいる限り、無感情なだけで丁寧で素直だ。遠慮し、自分を出すことなく、ただ待機する。
そんな彼が、初めて個人的な興味を(ハルヒの長門よりも薄い感情表現だが)興味を抱いたのが、シャープペンシルだった。
「押すと芯が出る」という、いまやどの人間にもなんでもないものが、蒼児には心底不思議で、魔法のような道具に見えたのだろう−−そこまでの感情は描画されないので推測だが、私も良守も思った。だから、良守もよろここんでプレゼントした。ある日。蒼児は、夜中に消えた。彼の本家の指令により、“仕事”すなわち暗殺をした。−−そして蒼児は、その暗殺を疑問に思わないように育てられており、かつ良守らには
「何も言うな」と言われている。ところが。その現場に、彼はシャーペンを落としてしまった。拾いたかった。が、“仕事”遂行と矛盾するため、拾えなかった。
結果として、その現場に“良守があげた”シャーペンが落ちていたことが良守にも知れ渡る。
これまで“烏森を守る”場においては、蒼児が良守との約束を守って、誰一人 傷つけないことを守り通してきたことを、良守は知っている。だからこそ、悲しく怒った。
良守「なぜあんなことをした! 本当に何も感じないのか! 自分で悲しくないのか」
蒼児「…ごめんなさい」
良守「(よかった、やはりこいつにも、押さえつけられているだけで、良心があるんだ)」
蒼児「…シャープペンシル、初めての俺の所有物、本当に大切にするつもりだったんです」
良守「(激怒)そんな話じゃないだろう!」
いや…良守、わかってやってくれ。蒼児にとって、あのシャーペンは本当に大事だったんだよ。だからこそ、ほかの事では彼は後悔も韜晦もしないのに、“仕事”のことは一切話さないのに、現場との関連が分かってしまう“シャープペンシル”に自分から言及したんだよ。
そして。16号のなかで、チームの仲間と話をしながら、良守はまた1つ、新しい“約束”を蒼児と交わす。
良守「仕事の指令とやらの内容は、どうしても言えないんだろう? それは分かった。じゃあ、もし次に、誰かを殺す指令が来たら、真っ先に俺のところへ来い。俺が全力で止めてやる。約束できるか?」
これだ! この熱さ。それこそ少年マンガだよ。−−ジャンプだとハードすぎて載せられないけども。サンデーてのは場としてちょうどいいね。
なお、良守の「そうか、現場を見ても何も感じないか、そうだな、急には変われないからな…」
のときの苦い表情、この絵も素晴らしかった。
…そうだねえ、志士尾限が死んでしまったあとの結界師はすごい、かな。あの半人半獣と、不器用に作り上げた友情も素晴らしかった。だからこそ、彼が(烏森を守るために)死んでしまったときの良守の能力の暴走も、そのあとの「時音だけでなく、だれひとり傷つけないために」
への病的なこだわりも、実に意味がある。−−夜行の頭領たる正守り(兄)の動きも真剣みを増したし。あのへんから話の動きが際立ってすばらしいと思う。
[calender]
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