【ネコとか唄とかそんなもの。】

2009年05月 21-31日

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2009年05月21日(木)

05/21●FUJI GF670という新製品photo

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FUJIはGF670ちう中判コンパクトを出したのね。GA645の再来というか。いや67なんだけど。−−今月のカメラ雑誌の表4広告で知った。

ともかくこれが「新製品」なのが凄い。クラッセといい、誰が買うのか分からぬが、FUJIの意地はすごい。−−できれば買ってあげたいんだが。そんな余裕がなくて申し訳ない。

05/21●PENTAX K-7という新製品photo

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ペンタ、デジタルで初の1ケタ。マグネボディで軽量。防滴防塵。視野率100%。1/8000sec。APS-C CMOSだが「4チャンネル」! −−とにかくマジメをつぎ込んだ、PENTAXの総決算・総括的なAPS-Cカメラだと思う。

わたしには嬉しい製品だが、しかし市場はフルサイズCMOSでないことをどう評価するんだろう。

しかも、想定値段が13万。それ儲けあるんでしょうか。だいじょうぶかなペンタ。

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2009年05月22日(金)

05/22●天元突破グレンラガン・劇場版comic

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紅蓮編をDVDで見て、ラガン編を名古屋シルバー劇場で見てきました。金曜初回は1300円だというので。

鬱病患者に2時間の映画館拘束は辛かった! 水分補給と排尿のテンポが早いので。−−途中でトイレに出ようとしたが、全部のドアが閉鎖されてた。それは極端なのでは>シルバー。

‖こんなスタイルの映画です

まだ「これから見る」「DVDになってから見る」ひとが多いだろうから、内容の細かいことは記しません。−−が、こんな感じの映画です。

  • TV版を見ていることを前提にしたremix版
  • 再編集版ではない
  • 「あのとき このひとはどうだったか」的な、TV版にはない絵・話が満載
‖紅蓮編

紅蓮編は、前半45分は完全にTV版と同じで、ジーハ村脱出→ラガン→グレン→ヴィラル→グレンラガン、まで。

「この時間配分で大丈夫か」と心配になったが、ここからが驚きのremix。「go! go! fight the power」のラップをBGMに、回想的な表現で、大岩山まですっ飛ばす。キタンやロシウとの出会いすら、数カットの挿入だけで済ませる。大胆ながらも、好感のもてるまとめ方です。

話は、TV版では「詰め込みすぎ」に感じていたところが、映画版では省略・整理・調整されていて、映画版のほうが「なぜ皆がカミナに心惹かれるのか」が伝わりやすくなっている、と思う。−−たとえば、わたしはTV版所見時は「このハッタリ男は、なぜここまでハッタリを吹くのか」と疑問があったが、映画版だと「ハッタリを吹くことを心に決めている」姿勢とその理由、両方がスムーズに分かった。

−−このあとの映画版がどうなるかは、まあ配慮して略。なお、紅蓮編はテッペリン直前まで、です。

‖ラガン編

ラガン編はというと、TV版のセルは2割も使っていないのではないか、というレベルの再検討・再構築でした。

紅蓮編と同様の回想remixの使い方がうまく…まあ1つぐらいネタばらしをしても良かろう、「ニアが毎日、カミナ宛の手紙として日記をつけていた」という設定を導入し、それによってテッペリンをカミナシティに作り直す日々の苦労や、新政府の運営などを伝えてくれる。−−これは巧い。すばらしいと思う。

ラストのアンチ・スパイラルとの決戦は、TV版に大満足している私には“蛇足感”がなくはないが、しかし「そもそも完結しているものの映画を新たに起こすのだから、あれくらいやらないならば、逆に意味は無い」わけで、よい蛇足、おいしい蛇足だと思っております。−−とくに、最終結末部分の付け加えは「そこは考えなかった、それは見事」と。

‖余談

なお、絵の方針としてはTV版と変わらないため、映画館の大スクリーンで見る意味はとくにないです。−−このへん、アニメの映画化は辛いね。GONZO作品みたいに3DCGとアニメ部の融合が巧いチームだと、「この細かい部分は映画館でしか伝わらなかった」ってことになるんだろうけども。

ともかく、満足のいく映画化でした。ありがとうございます>スタッフ

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2009年05月23日(土)

05/23●著作権に関する雑学メモ、何度目かのトライ

最近の著作権関連(とくに二次創作)での議論で、ふつーのひとが「著作権」を大いに誤解している。書籍を作っていた人間として多少お伝えしたことがあるんだが、何度か書いては、「これだと誤解される」「これだと間違ってる」てな感じで、うまくいかない。

そのなかで、何度か目のトライを。

05/23●著作権に関する雑学メモ:一般向けreview

screenshot日本写真家協会:写真と著作権

‖著作権は「作者の権利の包括概念」ではない件

たまに、著作権を「作者の権利の包括概念」かのように誤解しているひとがいます。端的に言えば、特許やネーミングライツが著作権のなかにあると思っているひとがいます。

実際には、「作者の権利の包括概念」「知的財産権」です。著作権は、知的財産権のうちの狭い狭いたった1つのものでしかありません。

また、著作権の適用されないものでも知的財産権は発生します。たとえば、“技術”は著作権では保護されませんが、特許で保護できます。“商品名”は著作権では保護されませんが、商標・意匠(R・TM)などで保護できます。

CCやGPLは、標準のCopyrightを代替する別の権利方式(EULA)であり、「著作権の一種」ではありません。−−著作権というのは固有名であり、一般名ではありません。

ベン図でも作れば伝わりやすいでしょうが、面倒なので略。

名称 対象 申請 保護期間 新規性・類似性 延長
著作権(C) 創作 日本は不要 長い 気にしない 不可能
特許 技術 必要 長い 厳しい 不可能
商標(R・TM) キャッチや商品名など 必要 短い 厳しい 可能
「似ている・パクリ」と著作権の誤解

著作権は、「類似性」にはあまり踏み込みません。なぜなら、誰にでも似たようなことを思う自由があるからです。−−松本・槇村裁判での銀河鉄道歌詞類似性で裁判所が棄却したことを覚えておいてください

著作権で“盗作”と判断されるのは、一定以上の長さの文章で完全に同じ文章がズラズラと続く場合など、くらいです。−−それ未満の類似物は、名誉問題であって著作権の問題ではありません。

(なお、著作権は、文章であれば少なくとも星新一のショートショートくらいの長さがあり、流れのあるものを想定しています。ただの「今日は疲れた」が感情の発露として著作権で保護されるかどうかは私は知りません。たぶんされません。創作じゃないし。)

ところが、商標や特許になると、「似ている」「まぎらわしい」だけでNGになります。−−いわいる「類似品にご注意ください」です。

著作権には、そこまでの強い「似ている」への拘束力はありません。

「ミッキーマウスの著作権」の誤解

screenshot

よくあるのが「蒸気船ウィリー」です。→よくある例

ミッキーの初登場「蒸気船ウイリー」は、この計算を単純に行えば保護期間が1989年に終わっている。

1989年に切れるのは、映画「蒸気船ウィリー」の著作権であって、ミッキーマウスの著作権ではありません。

というより、キャラクターパテントは「著作権」ではなく「意匠」です。意匠は、切れたら何度でも申請できます。

ただ、ディズニージャパン側も、ポケモン問題での任天堂なども、こういうときに「著作権が」と言います。これも、広報側ですら著作権と意匠の包括関係を勘違いしているというか、「知的財産権」と言うべきときに著作権と言ってしまっている気がします。

(実際には任天堂やポケモンはRとTMのカタマリです。)

05/23●著作権に関する雑学メモ:「海賊版」と「同人誌」の違いreview

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「海賊版」とはなにか

アーティストの許可なく販売されている作品。たとえば

  • 実際のアルバムをリッピングして、勝手に路上販売してるようなもの
  • ライブを無断で録音してあるCD
  • いまだと、リッピングしたmp3などをネット公開すること

音楽じゃなければ、たとえば香港・台湾あるいは秋葉原の路上では、あやしいDVD-Rに「adobe製品ぜんぶ揃い」みたいなのが廉価に売られてたりします。それが海賊版。

これが完全な著作権侵害であり、犯罪です。

‖もうひとつの「海賊版」−−記名侵害

あるアーティストの作品だと意図的に誤解させるものは、著作権侵害として取り締まれます。ふつうは海賊版とは言わないですが、角用語で「もうひとつの海賊版」と呼んでおきます。

  • 谷川流著[涼宮ハルヒの憂鬱]の装丁・タイトル・著者名で売っていて、中身がぜんぜん違うものであるとき
  • 谷川流著[涼宮ハルヒの困惑]など、同著者の“憂鬱”シリーズの新刊であるかのように偽装して売っているとき

ここであえて私が挙げているのは、著者名の偽造です(記名権)。−−同人誌と区別するため。

‖同人誌・ファンジンは けして海賊版ではない

基本的には著者名として原作者の名前を出して「公式な外伝だよー」とでも詐称しないかぎり、同人誌はけして著作権は侵害していないと私は思います。

前に書いたことですが、誰にでも感想を書く自由はある。同人作家がやっていることはは、「その“感想”が、自分自身のなかで派生作品にまで膨らんだだけだ」と考えてよいと思う。それを、“同好のひと同士”で流通させるのは、著作権としてはぜんぜん問題が無い。

ただし、現状では風当たりが強いというか悪いので、「こっそりやりなよ」になってしまう。

(実際、マジメに同人活動してるひとは、冗談みたいに「こっそりこっそり」ビクビクしながらやっている面もある。それを思うと、もうちょっとビクビクしないでよい世界になったらいいなーとは思う)

ファンジン、って単語を日本でも定着させたらいいんじゃないかなーと思う。

たとえば、ガンガンには、読者が投稿した鋼の錬金術師の4コマが毎月載ってる。それらがファンジンです。−−ガンガンに載っているのは公式ファンジンなわけですが、それも版元スクェアエニックスがやっているわけで、著作者である荒川さんから見たら あれも同人誌・ファンジンです。「同好の士」のためのもの、です。

(なお、最近は「自主制作」「同人誌」「二次創作」で単語が混交していたりするので、これも注意が必要だと思う。)

‖著作権とは無関係に「名誉侵害」の件

エロ系の問題として、そもそも著作権とは無関係に、名誉侵害であることを忘れてはいけない。

たとえば、“人物”には著作権はない。さんまの娘IMARUには著作権はない。

だからといって、IMARUレイプ本を作れば、さんま・IMARU当人だけでなく、関係者は不快だろう。それは名誉侵害で訴えられてもしょうがない。

あげく、さんまさん当人に「IMARUレイプ本をどう思いますか?」と訊けば、いやまあ さんまさんならウィットを持って答えてくれるかもしれないが、常識的な返答は決まっている。NGだ。−−だからこそ「こっそりやんなさいよ」、だ。

(ここで肖像権の話をすると面倒になるので、あえてしない。)

人物でなくても、商品でもキャラクターでも、名誉侵害は同様になる。−−地デジカ問題のときにガジェット通信がわざわざ訊いたのはエロ系の二次創作であることもお忘れなく。

−−でも、世の中には、エロと無関係な同人誌はいっぱいあるのですよ。その点の誤解は解きたいものです。

05/23●著作権に関する雑学メモ:「親告罪」と地デジカの事例review

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「著作権侵害」「違法」、親告罪

昔は「著作権侵害」という言いかたしかなかったと思いますが、2000年以降は「違法だ」という言いかたを良く聞きます。これ、わたしには不思議です。

個人的には「違法だからどうした?」、です。

著作権は、厳密に見ようとすると、侵害してしまう可能性が高いものです。だからこそ、親告罪になっています。

親告罪とは、権利者が申し立てて初めて罪になるもの。つまり、仮に侵害してたり違法だったりしたからといって、その時点では何も罪ではありません。

基本的には、著作権侵害は、海賊版にNGを出すために行使されます。それ以外のケースで行使されることはほとんどありません。

「厳密に見たら違法」だと第三者が言い出したからといって、「だからどうした?」です。

地デジカの件だって、「だからどうした?」で終われば済んだ話だと思う。

(てか、公的に認めてもらうことになにか意味があるのか? そんなお行儀のよいものを作りたいなら、それこそ許可申請でもすればいい。そうでないのなら、「だからどうした」でこっそりやればいいだけのことだ。)

‖親告罪である、という意味の別の面:地デジカの事例

地デジカの件で民放連が二次創作を禁止する発言をしたが、それはガジェット通信が“わざわざ聞きに行った”から答えたわけで、権利者サイドとしては 聞かれたらああ答えるしかないだろう。

たとえば地デジカの二次利用を無制限に認めたら、販売店のポップで地デジカを描いて、特定の製品を「一押しです!」とか言わせてOKになってしまう。それがマズいことは誰でも分かるだろう。

だから聞かれたら「原則NG」を出すのが当然。−−ただ、著作権じゃなくて、こういうのは商標・意匠で処理すべきだとは思うけど。

‖地デジカの解説PDFに含まれていた「引用」にまつわるアレコレ

まず、この「無断引用が問題である」というのは誤解です。実際には引用元の非明記が問題です。→草なぎクン後任つまずく、「地デジカ」説明を無断で借用

また、引用元Wikipediaが採用しているのはCopyrightではなくGDFLなので、「GDFL違反」ではあっても著作権侵害ではありません。「“地デジカ”著作権侵害は許さない」と言っていた民放連が著作権侵害か

撤回が「削除を持ってお詫びとする」だったことに一部の人たちは不満を表明しましたが、“当該削除”は普通の対応です。→うむ。訂正すればいいということらしい

追記:事実、youtubeやニコニコ動画での著作権侵害動画も、権利者が求めるのは「削除」(当該削除)であって、謝罪でも慰謝料でもありません。)

実際にWikipediaの「シカ」の項目を見ると、ずいぶんと長い詳細な文章です。このなかで、地デジカ紹介PDFが“借用”したのは、ほんの2パラグラフです。また、紹介PDFにしめる割合も少量です。→Wikipedia:シカ

もし、紹介PDFの大半がWikipediaからの転載・抜粋で、なおかつノーレクジットであれば、心の底からの謝罪が必要だったと思います。

しかし、今回の件は「当該ページ当該部分の出典不提示」以上の問題では一切ありません。−−どちらかといえば「出典を明記しなおす」ほうが誠実かもしれませんが、削除でも問題ありません。

(この「削除」だって、書籍であれば、いったん回収して当該部分を修正したのちに再出荷することになるわけで、けっこうな大騒ぎです。Web/PDFだから簡単に済んだように見えるだけです。)

実際のところ、宣伝PDFを作ったのは下請けでしょう。その下請けの広告制作会社に引用や権利処理の意識が薄かった、それだけのことだと思います。


とりあえず そんなところかなあ。

(本当は二次創作やMADについて書きたいのですが、それやりだすと、何が必要十分なのかわからなくなるので、わたしレベルではムリ。)

なお、わたしは書籍しか造ったことが無いので、映画・音楽・演劇などの著作権応用は素人です。そちらに関する発言は間違っている可能性があります

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