【自己顕示録】


2002年6月前半


6/16

/北野勇作[かめくん]/

(2001年1月31日 初版発行 徳間デュアル文庫 書き下ろし)

*全体として*

かめくん]は悲しい物語である。明るい語り口調で、明るい瑣末事に囲まれるからこそ、この物語は全体として悲しい。

かめくんはあまり自己主張の上手いタイプではない。流されているわけではないが、一定以降は「レプリカメはそのように作られたのだからだろう」と踏み込まない。実際そのように作られたのだろうが…

かめくんは、自分の日常、歩いた経路、仕事、それらを積み上げつつ、いろんなことを考えつつ、日々を生きて、そして最後には強制的に去ることになる。数人の会いたい人に逢えぬまま、それを寂しいと表現する機構も持たぬまま。

かめくん]は悲しい物語である。と私は感じながら読んだ。

*「カメに似てるね」*

p169で泣いた。商店街で、おばあさんが「年越しソバも食べなよ!」と かめくんにおそば玉をくれた後のシーン。かめくんの対応に泣いた。

カメに似てるね。

あまりに豊かな感情表現に、心を強く揺さぶられた。

技巧的には、この表現が出てくるのが2度目だというのも上手い。ミワコさん(気に入っている女性)がタートルネックセーターを着ているときも、かめくんは同じ感想を漏らしている(p106)。

そのシーンではただ ほのぼの感があるだけだが、p169は違う。女子高生甲羅ブームに対する かめくんの感想とおばあさんへの感謝。

かめに似てるね。
かめに似ているのは、おばあさんのほうだね、と。

その万感のこもったセンテンスに、私は泣いたのであった。

*小ネタ・小ギャグ*

かめくん]には、数多くの小ネタ・小ギャグが散りばめてある。たいていが、別の側面の2方向からネタをフりなおす。それもまた楽しみだ。気に入ったものをいくつか引用する。

p64からの【箱】。工事への詫びとして持ってくるのが[火星銘菓 タヌキ饅頭]。饅頭である点ですでにおかしみがあるのに、あとで図書館の仲間にプレゼントすると「あの低重力でこねた餡が美味いんだよ!」と感心されたり。工事と称して戦闘になったことに対して。

「いえ、大丈夫です。大丈夫。我が班では、環境にやさしい局所的超指向型爆弾を使用しております。」

p101。かめくんに銭湯を説明するために渡したビデオが【はみだしスクール水着】。「図書館には置いてないと思うんだ。なんたって、それ、日活ロマンポルノだから。」で、ビデオのなかの主人公がお風呂で泳ぎながら歌う。

「なんてったって あぁぁぁいどぉぉぉる」

p117。かめくんが皆とお弁当を食べる。

かめくんは、セロリとカニカマボコとリンゴを交互に食べた。
セロリとカニカマボコとリンゴの味がした。

p122。クレーン引き上げ会場で本物のヌートリアを見たことをどうしても信じないヒガさんが。ニタリと笑ってつぶやく。

それなら その見物人もみんな化かされていたのか、それとも−−
そいつらも全部ヌートリアなのよ

p184。かまくんは2冊の本を読む。

どちらも木星関係の本。一冊はフィクションで、一冊はノンフィクションだった。
フィクションは『2010年宇宙の旅』、ノンフィクションは『メイキングオブ2010年宇宙の旅』だ。
*未来が過去に干渉する*

この物語では、未来に起こった出来事が過去に干渉する。といっても、過去が変容するように再描画されるのではなく、読者はすでに変容した過去を読んでいて、そのことを未来に知ることになる。−−と私は解釈した。

まず、仮想が現実に影響を与える部分がある。これは明示的だ。万博パビリオンでの戦争の模擬(シュミレート)パビリオンで路面電車が導入されると、追って(スポンサーの都合で)現実の戦争でも路面電車が使われるようになる。

同様なようで違う仕掛けを見せるのが、かめくんのバイト内容の位置付けだ。


はじめは、荷物整理としか記されていない。その中で、荷物から逃げ出した謎のザリガニ状ロボットを倒すのも仕事のうちになる。ザリガニィは現場がつけた愛称にすぎない。

(余談:この“食べる”描画も凄い。私はevaの初号機暴走を思い出したが、それは浅すぎるだろうか。)

その後、シナリオの存在が明らかになる。しかも、毎回同じだとダレるから、「思いがけない過去」「偶然の一致」などが導入されないといけない。かめくんは、ただそれをこなす。シナリオが、どこから何のために提供されるのかは語られない。

その後、万博パビリオンにおける戦争模擬パビリオンの存在が明かされる。実はかめくんのバイトはこれの一端だと明らかになる。

ここで担当者が「移動中の冬眠をリアルにするわけにはいかないので困る」とつぶやくと、かめくんは(作品中唯一の自然記憶再現なのだが)「人間に体験させれば、なにをしても非リアルだろう。最終的にムリだったから、それを乗り越えるためにレプリカメ(模造亀)が作られたのだ。」と感じる。−−が、模擬パビリオンでは、それを乗り越えるために路面電車が導入される。

その後、戦争のあらましについて紹介される。その発端である映画スタッフと、ザリガニィについても。すなわち、かめくんがやっているものが戦争そのものであることについても。−−ここでザリガニィは固定の名称となる。

この路面電車などのアピールがスポンサーへの受けがよく、かめくんを使った戦闘番組がTV放映されるようになる。ところが、このなかの日常シーンは、これまで読者が読んだ[かめくん]そのもの。プライベートなはずのミワコさんとのデートまで放映されている。現実と虚構のクロスリンク。

ようやく、TV番組としての戦争の設定やかめくんの位置付けを書いた台本が、ディレクターから持ち込まれる。ここで、番組としては 戦争のお話を作るためにレプリカメが「そもそも木星に行くために」作られたことにしたという。虚構が先か、現実が先か。−−詳細には描かれていないが、この台本には、かめくんがリンゴを食べるシーンや、ミワコさんとデートするシーンも描かれているのだろう。

TV番組のスポンサーに応えるために、毎回戦闘に工夫・変化が必要になる。「ちょうこうぶんしきゅうしゅうたい・かめかめしいいいいいと!」


流れを反芻・整理してみると、後から持ち込まれた設定によって、そこまでの物語は構築されていたことが分かってゆく。TV番組化はあとから現れたものだが、かめくんは始めからスポンサーの意向に従っている。TV放送はとから始まったものだが、かめくんは始めから視聴者がダレないように工夫をしたり、シナリオにしたがっている。etc。

おそらくは、今度かめくんが出演する映画こそが戦争の発端である木星クルーなのだろうし、この映画こそが戦争そのものだろう。その戦争は、この戦争模擬パビリオンを反映したものだろう。どちらにせよ戦争には かめくんが参加しており、そのかめくんが映画化されるのだ。その映画が元で戦争になり、その戦争の模擬パビリオンが作られ、そこにかめくんが参加する。それが映画化され…

ただのループではない、ちょっと捻じれたクロスリファレンス。私はこの描画を凄いと思う。

(余談:これがブレードランナー引用? −−この作品は、作品内で明示されるように、ブレードランナーを強く意識している。ブレードランナーは、木星で人間とレプリカント(模造人間)が対立するストーリーだ。)

(余談:路面電車の件で、パビリオン担当の彼は2階級特進する。ということは、この模擬パビリオン自体も軍が運営しているのかな。)

*《書く》《書かない》のテクニック*

《書く》《書かない》の選択が非常に効果的に使われた作品だと思う。変に省略の無い文法。変に詳しい身の回りの描画。変に省略だらけの状況説明。

言葉として「木を見て森を見ず」という物言いがあるが、逆に「木を見て森を知る」ことも実際には珍しくない。すなわち、“個々の詳細を積み上げて全体を知る”状態だ。[かめくん]はそのように作られた小説だ。と思う。

かめくん]の文体は、表面的には《研ぎ澄まされたポップノベル》と言える気がする。スニーカー文庫みたいなノリの文体。あれに類似して、省略をしない文体で進む。でもテンポが悪くならないように細心の注意がなされている。その結果、情報は脳にpushで入ってくる。考えながら読むのではなくて、ただ入ってくる。反芻するのはそのあとだ。−−こちらの脳みそが侵食されて破壊される感覚が楽しい。

:ポップノベルの多くは、本を読みなれていない読者のためか、くどいほどに「〜とAが言った」「〜とBが応えた」などと主語・述語などを明示する。読むテンポが極端に悪くなると思うが、それは読者を考えて意図的に選んだ文体だろうから、私が難癖を付けるところではない。)

この物語は三人称描画だが、主観の描画を採用している。文章は、主にかめくんが見たこと・感じたこと・考えたことで進む。世界設定などの説明はない。何故書かれないかと言えば、まず、かめくんの知らないことは、知らないから書かないのだろう。知っていることは、当たり前だから書か無いのだろう。

−−たとえば。かめくんは喋らないが、そうとは説明されない。歩くのは、カメに似て遅いのか? それとも、あくまでもレプリカメだから人間並みには速いのか。それすら説明されない。

だから読み手は類推するしかない。−−この想像力の刺激が非常に上手い作品だ。推測したくなるだけの情報はすでにpushで送り出しているのだから。

*足りないから《ハマる》*

かめくん]を読んで面白いと思いながら、私は次の言葉を思い出した。唐沢俊一氏が日記で書いていた文より、うろ覚えでまとめて引用する。

“ハマる”という行為は、受け手が自分の中で印象を再構築して膨らませていく過程を指す。だから、穴だらけの作品のほうがハマり具合は強くなる。

これが正しいかどうかはさておいて、私は[かめくん]ではまさにこのハマりかたをした。結果として、物語のピースに無駄な部分は見つけられず、非常に整理された理論整然な物語りとして脳に残っている。思い返せば私はこの傾向が昔から強く、[キンザザ]でも似たような感想を漏らしている。

*情報を提供しないタイプの共有*

先ほども書いたが、たとえば。亀くんは喋らないが、そうとは説明されない。かめくんにとっては当たり前の情報だから書か無いのだろう。

同様に。この作品はあえて情報伝達を省略する。たとえばネコのシーンでのミワコさんの述懐。

そいで、こてっ。
こてっ、とね。
こてこてこてこてっ、とひっくりかえるの。

これでは、具体的にはネコがどうひっくり返るのか、知らない人には分からない。もちろん、会話というのはこういう表現をするもので、ここは会話部分だ。だが、小説の表現であれば、何がどうなのか、もうすこし砕いて説明が入ってもいい部分だ。

しかし、[かめくん]ではこの手の説明は原則として入らない。それを本のキャラクターとしている。

これが不親切かといえば、そうでもない。ネコを観察したことのある人であれば、この説明で十分にネコが何をしたのか分かる。逆に、限定されないだけに想像の幅が広くなる。

では、その幅提供と不親切の境目はどこなのか? −−[かめくん]は、この采配が非常に上手いと思う。

*「提供しない」を使った伏線・展開*

そういう断片の情報の中で、後から情報が追加される部分がある。たとえば、上記の万博パビリオンの展開もそうだ。そういったモノの中で1つ、街の構造をここで取り上げたい。

物語を普通に読めば、ミナミや通天閣といった地名で、舞台は大阪なのだと類推できる。時代は未来でも過去でもない自由時代なのは疑いが無い。そうやって、この架空の物語を読み進める。

ところが、4章の記憶漏洩によって、「木星プロジェクトは砂漠に立てられた」「この長いレールの発射台を通天閣と名づけた」という情報が急遽提供される。しかも、そのあとかめくんが(普段しないのに何故かそうしたくなって)街の反対側に廻ると、そこには砂漠とレールがあるわけだ。すると、いままで読んでいた路面電車の情景やPCパーツの買出しのイメージが 大きくグラグラと変わる。

この どんでん返しの快感は、いままで原則ポップな作品と思って読んできただけに大きい。しかも、その砂漠情景が現実なのか甲羅内幻想なのか記憶のショートなのかは判断できないあたりが上手い。文字による物語の楽しさだ。

*文体 再び−−会話文体*

ふたたび。

ポップノベルの文体の特徴として、先ほどは「ヘンなくらいに文法を省略しない」を挙げた。あと1つあげるならば、無駄に改行を多用するのも特徴だろう。ほとんど全文が1つで1段落となっているのも珍しくない。これはポップ系だけでなく、大原まり子や山田正紀も使う。パソコン通信フォーラムから作家が出ていた以降の現象なのかもしれない。

この文体、わたしは非常に苦手。文と段落の区別がつかなくなるので、たいていは即刻に読書を拒否する。

かめくん]は、これすらテンポ表現にうまく取り込んでいる。全文がそうなのではなく、主観部分・会話部分に多用する。例は上部にいくつかあるので、そちらを見て欲しい。これはたしかに、文をつないで1段落につなげると、文章がおかしくなる。きちんと活用された段落になっている。

これが上手くいくのは、次の点も関係しているだろう。本書では、地の文として独白や擬音描画をそのまま記述している。かめくんは喋らないため、いきおい対話は独白になる。人間同士の対話部分は「」が使われるが、人がかめくんにしばらく話す場合はそのまま地に記述される。だからこそ、地の文でもテンポ表現がうまくマッチするのだと思う。

*以上*

思いつくことをガリガリと書き、まとめられる範囲でまとめ、それ以上は放置した。

かめくん]は面白い。なにかを語りたくなる作品だ。と思う。

/めし:うなぎを蒸す:ネコ観察/

6月16日(日) 21:00 半自炊

Web用に[かめくん]の感想を書く。非常に興が乗り、まったくお腹が空かない。書き終わって時計を見ると20:45。「こりゃ食わずにしまいか。昼かったウナギは日持ちするかな…」とパックを見る。賞味期限6月21日。おいおい、ずいぶん持つなあ。防腐剤入れまくりかぁ。−−などとやっていたら空腹感がやってきた。ちと遅いが1人前食す。

なんの本で読んだのか忘れたが、パック売りウナギは、電子レンジだと柔らかすぎ、魚焼き網だと硬すぎになるので、フライパンで蓋して(水はささないで)少しだけ空蒸ししてやるといいという。実際、やってみるとかなり美味い。意図的に中国産を避けたおかげか、このフライパン調法のおかげか。

余談だが。蒸すときに、フライパン保護のつもりでゴマ油をたらした。するとウナギ全体にほのかな香り付けが。私は美味しく感じたが、ひとにはお勧めできない。

6月16日(日) 14:00 半自炊

ふと気が付いたら、しょうゆの賞味期限が01年11月で切れている。 まだ1/3ほど残っている。さて、どう捨てるべきか?


買い物の行きに、いつものクロネコを見る。毛が荒く、背中に傷があり、いつも舌が出っぱなしのやつ。

かなり弱っている。目ヤニたっぷりで涙でっぱなし。口の周りに白濁のよだれ、かなり粘度高く出っぱなし。息が荒い。じっとしている。いつもなら近寄ればすぐ逃げるのに。

隣にしゃがみこんでも文句を言わない。見ると毛並みもかなり汚い。フケが見える。たぶんシラミもいっぱいいるだろうなあ。そのまま1分ほどいても平気そうなので、すこし首筋を撫ぜてやる。目を閉じて身を任せてくる。かと思えば、自分の後ろ足で首を強くゴリゴリやりだす。だいぶ痒いようだ。私も力を入れて額と首周りをマッサージ。

よだれが酷いのでティッシュで拭いてやろうとポケットをまさぐったら、ネコはビックリして5歩ほどあとずさる。振り返ってこっちを見る。私は詫びを入れて去る。

私はこのクロをかなり気に入っている。まだ死なないで欲しい。

6月15日(土) 14:30 自炊

4時。明日の飯の惣菜にと買い物したら、いま食べたくなってしまった。

食後にサクランボ。ようやく値が落ち着いた佐藤錦(どこもパック400円)。爽やかな苦味、滴る果汁、その奥底にある揺るがない甘味。牛乳と一緒に食す。うまーい。


買い物からの帰り道、オレンジのチビネコがエアコン室外機の上で小さくなっていた。そっと手を出すと、匂いをかぎにくる。OKっぽいので首筋をなでてやる。額のほうを手に押し付けてくる。親指と人差し指でゴリゴリとかく。音は聞こえないが、指を通じてゴロゴロと振動が伝わってくる。チビは頭の上下を逆さにして、全身を腕に押し付けてくる。一歩寄ってやると、服に額をこすりつけ始めた(匂い付け)。首筋の左をゴリゴリ。しばらくすると右を押し付けてくるので、今度は位置交代。チビは自ら体を入れ替えて左右逆に。しかし額のほうがいいらしく、積極的に頭正面を指につけてくる。

都合15分くらいだろうか。ゴリゴリと弄くってやり、分かれる。このチビは、別に名残惜しい様子もみせず、ふたたび丸まって静かに眠り始めた。

6月15日(土) 12:45 玲瓏

注文を聞くさいに「おはようございます」といわれた。12:15なのに。おれ、そんなにあからさまに寝起き面だったカナ。

本日のセット 生野菜のサラダ 南瓜 自家製ソーセージ 鳥とナスのソテー(ミートソース) パン グレープフルーツ カフェオレ

カボチャ以外はこのあいだの日曜日とまったく同じ。13日に覗いたときも同じだった。日曜単位の週代わりかな?

量が足りなかったので、ゴマのパンのトーストを追加注文。焼きたて時は、ごまとバターの両方の香りが芳醇で幸せ。

角「お金はてきとうにつけといてください」
店員「じゃあ、50円追加でいただきますが、よろしいですか?」

やっすー

ここは陶芸品を売るお店でもある。料理も、それなりの陶器で出てくる(not大量生産の、という意味)。今日の追加トーストは、赤灰の激しい素焼き(not釉薬)の大きなお皿。上面に3点ほど白い部分があるのは、釜の中での固定脚の跡か。


帰りに薬屋で、店員に症状を話して風邪薬を選んでもらう。錠剤とドリンクをつけてくれる。3198円。高いのう。でも効くと信じよう。

6月14日(金) 21:00 連続して果実園

森の子スパゲティ(トマトベースのソースでキノコたっぷり)
セット:トマトサラダ、メロン、スイカ、マンゴー

今日は完熟のメロン。口の中に入れた瞬間に奇跡のように消えうせる。恍惚。


帰りに新宿で降りて、南口からアルタ前まで散歩。駅の要所には駅員、道のかどには警官と護送車。青い服のサポーターたち、すれ違うときに互いにエールを交換する慣わしが出来ているようで、そこかしこで怪しい咆哮が起こっている。見知らぬ同士がこういう交流をするのは祭りの醍醐味だと思うが、しかしこれはどこの国の風習なのか。

アルタ前の広場では大騒ぎの集会。警官が護送車の上からアナウンス。 「サポーターのみなさん。過度に盛り上がりますと、一般の通行人のかたの迷惑になります。節度を持って応援してください。」 この時間にここで応援もクソもないだろうに。


帰宅中、だんだんと体調悪化。背中のこわばりと首の硬化。吐き気。私の典型的な風邪初期症状。あったかくして寝れば直る。のだが、この連日の雨で布団がジメジメしててなあ…

6月14日(金) 17:00 果実園

今日、例のトラブっていた本の刷りだし見本が届く。 と、本文を見ると、画像のほとんどがノイズで荒れている。 どうしたことだ。 データを見ると、画像がEPS on JPEG圧縮になっている…

見るに耐えん。かなり落ち込む。

上司(副編集長)と編集長に相談。 いいイキオイで売れたらフィルム出しなおし。費用は編プロ持ち。 これ作業大変だよ。 当然オリジナルのBMPから起こしなおさなければいけないわけだが、 ゲラでデータ訂正や差し替え入っているし、 もうけっこうわけわかんないんじゃないのか?

というわけで、現実逃避で喫茶してきた。 イチゴミルク。すっぱくておいしかたよ。

6月14日(金) 10:00

「AA」タクシー登場 東京センター格付け、14日から(asahi.com)

                      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
         ______  ∧ ∧  < こういうのか?
    ____/_____/ρ゚Д゚__)┓ \____________
   _O。//。'O/  ̄ 。| ̄ ̄- |] ̄`ヽ ブロロロロ〜!
   |┌――┐__ l⌒ll__.|__---イ_l⌒llノ =3
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6月11日(火) 13:30 居酒屋 塩梅

地鶏の唐揚げ
セット:ごはん、味噌汁、サラダ、とろろ

丸いコロコロした唐揚げを待っていたら、ソテー肉を唐揚げして切り分けたものが出てきた。味は普通。この近辺の居酒屋唐揚げのなかでは一番OK。量もgood。

お店には、階段で地下へ下る。今日は太陽が非常に強く照っているので、その照り返しでやられた目のまま地下に入ると何も見えなくなる。店内途中まであがりこんだところで、店員に「すいません、お靴をお脱ぎください」とSTOPかけられた。気づかんかった、というか何も見えませんでした。はい。すいません。

昨日の店でも目が見えなくなった。ここは階段脇が黒光りする石張り。昼には悪質だぜ。


ところで、どういうあんばいで塩梅と綴るようになったのだろう。按配。案配。言葉は不思議だ。


6月11日(火) 10:00

コンビニで買った[鉄人のこだわり]石鍋シェフのまろやかブリュレ。昨晩買って、食べなかったので、会社に持ってくる。

下についているカラメルを絡めると甘すぎるので 使わずに食べようと思っていたのだが、 家から会社に運ぶ段階でシェイクされて混ざってしまった。 見目にも醜悪。失敗。


6/7

/めし:仕事トラブルで忙しい最中/

6月9日(日) 14:00 玲瓏@方南町

中野区の選挙からの帰りに、フラっと寄る。


玲瓏は、かつて長島喫茶房だった場所にある。いちおう長島葡萄房の関係者がやっているようだが、味の系統も店の雰囲気もぜんぜん違う。このあいだまで喫茶専門だと思っていたが、今日お昼に見たら「今日の献立」とある。数限定でお食事があるもよう。

若鶏はgood。ソーセージは普通。

サラダの黒豆甘煮が無性に美味しい。さわやかな甘味で食を押し進める。グレープフルーツも驚くほどの甘味。もう1つ無心しようかと思ったが、忙しそうなので自粛。


昨晩から継続してどうも調子が悪い。いったん寝よう。

6月7日(金) 20:00 果実園

印刷トラブルがあってはいけないと待機しているが、とくに連絡はないもよう。もうそろそろ帰ろう。

今日はそれほど食欲がないので、単品でパニーニを頼み、あとケーキとお茶にする。

ティール:カクテルグラス系の器に入れられたマスカルポーネ=ムース。表面にはココアパウダーが少量。中央には薄いスポンジ層で、ここにはリキュールが染み込ませてある。下層にはチョコプレート。つまりはティラミスのアンベイクドっすね。

しっかり深い味わいのムースで美味です…が、フルーツ使ってないので このお店としては別のものを食べて欲しかったかもしれない。

6月7日(金) 17:00

いろんな技術問題や政治問題を越え、データを再提稿した。ひとだんらく。でも仕舞いじゃない。来週再度青焼きチェックしなきゃ。

息抜きで果実園でケーキ食べて寝てこようと思ったのだが、けっきょく社内で同僚SSK氏とダベって時間が過ぎる。せめてtulle'sでラテでも…と思ったが、やっぱそれもイヤだ。アトレB1Fのスーパーでフルーツを見物。まださくらんぼは高いしハウス栽培ばっか。アメリカンチェリーもなあ…

買ったのは結局カフェオレ。[丸福珈琲店 秘伝焙煎 カフェオレ]。コンビニではみたことないが、一般的な130円円柱カートンに入っている。ミルクたっぷりで自然な甘味。おいしい。

6月7日(金) 13:00 中華料理 シェシェ

豚肉と野菜の炒めもの丼
セット:タマゴとトマトのあっさりスープ

全体に、具材がタレで焦げた香りがパーフェクト。非常に食欲を誘う。醤油系だが、中華だしXOジャンなんだろうか。そのタレと豚油でご飯が美味い美味い。

野菜炒め、ダメなお店だとあとからあとから水が出てきてシャビシャビになるのだが、ここのは最後までシャキシャキ。火力と時間の違いか、油の絡ませ方がいいのか。脅威。

実は、予定外に半チャーハンが出てきた。厨房で間違って1人前余分に作ったらしく、私以外にも数人に配られていた。これもシンプルなタマゴとハムのチャーハンなだけだが、嫌味なくさっぱり美味しい。料理の鉄人出演はダテじゃないな>料理人

そのチャーハンのこともあり、またもともとの丼が多いこともあり、音を上げかける。

角「予想より量が多いから残すかもしんないよー」
お母さん「見た目は多くても野菜ばっかで、ご飯は普通なんだよ。ちゃんと食べとかないと、野菜なんてすぐおかなすくよ!」

けっきょく全部食べました。いまだお腹いっぱい。眠い(疲労もあるが)。


昼飯を食べようと外に出たら、ちんどん屋にでくわした。 チン(小さな金物)とドン(中太鼓)とアルトサックスのみの3人ちんどん。 音程のある楽器が1つだけってのもすごいなあ。

曲は[てんとうむしのサンバ]。 サックスはメロのアドリブもたっぷりで、しかもメロのあいまに低音も吹く。 いそがしい。

6月6日(木) 19:30 天下一品ラーメン

はじめてです。

ギョウザ定食 ごはんなし
こってりスープで食べました。

最初はひじょうに美味しかったが、だんだんしょっぱくなってきた。 調子に乗って 辛しニンニクおろしを入れすぎたのか、 追加ラーメンスープを入れすぎたのか。 まあ、わたしは普通のソバでもうどんでも スープをかなり飲みながら麺を食べるほうだから、 天下一品でそれをやって「飲みすぎ」になったのだろうなあ。

こんどお昼に行って明太子定食を食べよう。

6月4日(火) 20:00 果実園

印刷会社からトラブル報告があるかも…と待機していたが、19:30には社を出る。

(余談:社の物欲番町がTVチューナーを急遽購入、大きな会議室の大きなモニターにつないでワールドカップを受信。ここは書籍のフロアだが、雑誌のひとまで降りてきて観戦。お祭り。)


ロールキャベツのポトフ(セット:サラダ、フルーツ)

ご飯もパンもつかないが、具沢山でおなかいっぱい。ジャガイモ、ニンジン、タマネギ、しめじ、マッシュルーム、ソーセージ、ベーコン、そしてロールキャベツ。のコンソメ煮。ソーセージが歯ごたえと肉の旨みたっぷりで、これとタマネギを含んでスープを飲むと至極幸せ。

(が、しょっぱい。スープは飲むもんじゃないのかもしれないが、私は具と絡めて飲んでしまうのだ。はじめはよかったが、だんだんと塩っ辛くて辛くなってきた。)

食後に、[旬のショートケーキ]と紅茶。ごくごくノーマルな苺のショートケーキ(ガトーフレーズ)。2層になっていて、下は苺埋め込み(半切り*3)、上はスポンジ中心で、最上部に1つ全苺。ごくごくノーマル。これがしっとりと美味い。とくにスポンジのほのかな甘味が上品で、苺の酸っぱさ+生クリームと相まって至極幸せ。


隣の席には、長身の女性+チビのおカマっぽい男。楽器を弾くらしいが2人ともあからさまに生半可で、ちょっと苛立つ。「ベースって単音しか鳴らないから、耳コピでもやりやすいの。このへんの音かな? とか試したり。」「鍵盤は、指一本でも押さえればちゃんと音が鳴るけど、ギターってうまくいかなくて。右手と左手のコンビネーションで音を表現するのって大変。」「先生のガットギターを見せてもらった。ガットってのは、このネックの部分が太いヤツのことだよ。」

「鍵盤は〜」のフレーズで、ついムラムラと文句をいいたくなった。「とりあえず音は鳴る」という表現であれば許す。そういう意識を持たないと、演奏・音へのセンシビティがあがらないよ>2人。ピアノでもオルガンでも、タッチの仕方で音は大きく変わる。ギターで弦を押さえる指の強さを変えたりビフラート掛けたりして色を変えるように、鍵盤もタッチは非常に重要なんだから。

だが、この感情は私の「こんなに知っている自分を誉めたい欲求」の現れに過ぎないのかもしれない。たとえば、真に理解しているはずのバッハは、このようには言ったではないか。

私の演奏など、何も素晴らしいことはありません。ただ然るべき鍵盤を然るべきように押せば、あとはオルガンがすべてをやってくれるのです。

6月4日(火) 14:00 五香路

昨日今日が納品dayで時間とれず。13:30まで仕事。でもDTP担当さんは3時までご飯すらムリっぽい。ソレを思うと、ご飯食べれるだけ幸せ。

時間がないので同ビルで済ます。 お寿司の活(みどりすし)がよかったけど、13:30でも込んでいてムリ。 で、五香路へ。 このお店、ランチがないんだな…

このあいだセットに付いてきて気に入ったので、「五目あんかけ炒飯」を頼む。 一品で頼んだ場合は、お皿に炒飯で、 土鍋にドロリ茶色のあんかけ煮込みが出てくる。小柱中心の海鮮。 うまいね。ジャンクなうまさ。

セットのミニスープは具がトマトだった。トマトとタマゴときのスープ。 マガジンの格闘料理マンガ「マオ」では 「このトマトって食材ははじめてみた! 中華では想像もつかないね!」 といっていたけど。2002年では使ってますな。


席から厨房が見えた。 コックが、大きな中華鍋で烏龍茶色の液体を熱して、 それを別のタンクに移していた。 …なんだったんだろ? ほんとに烏龍茶なのかしら。


あ、そうそう。昨日は終電1つ前で帰れました。ラッキー。

6月2日(日) 21:30 五香路 アトレ目黒店

遠くに行くのが面倒なので、アトレで済ます。9時だとさすがに空いてる。

焼きそばセット定食
#すごい名前だよな>セット定食

焼きそばのアンの味は普通よりちょっと醤油が多い目。中華じゃないみたい。

ミニチャーハンは小柱と小エビのアンカケ。これが美味い。驚いた。今度海鮮で食べてみよう。

帰りがけに名刺を貰ってくる。東京駅にあるのと同じだと判明。


それはそれとして。今日も帰宅が危うい。

6月2日(日) 13:30 うなぎの鮒一

日曜出勤。

うなぎなのかフナなのか。 いやこれ付じゃなくて升か? 読めない。

うなぎ重 竹 肝吸い付き

目黒駅から権ノ介坂のほうへ下って、最初の2路合流地点。 その角にある小さな小さな店。1Fで焼いている。仕出しっぽい。 今日はじめて「2F食堂でお食事もどうぞ」というカンバンに気がついた。

ここは外にウナギを焼く匂いが漏れていない。 私の経験上、外に香りをプンプンさせている店は不味い。 だからといって、香りが出てない店が美味いかといえば、 そこまで美味くはできていない。ともかく試す。

2Fは、食堂といっても3畳くらい。3卓あるが2グループで満員だろう。 焼き場にいたおじいさんが下から付いてきて、注文を聞いて帰っていった。

味は。

ふつう。ちゃんと食べられるほうの普通。不味くは無い。 焼きはかなりしっかりしている。 もう6月。すなわち、鰻が一番不味い時期に突入している。 このことは加味して考えなければいけない。

肝吸い、出汁が強く出ていて美味しい。香り芳醇。お酒でも入ってるかな?

難しいところだ。ランチならば宮川で900円のほうがお徳か…

6月1日(土)オヤツ ウー

方南町のデザート屋(パティスリー)。このあいだWebで見つけたやつ。店内で食べれるところではなく、お持ち帰り専門だった。だいたい全品250円〜350円だから安い。

一番人気はシュークリームのようだが、[なめらかプリン]に無性に惹かれる。が、最初はお店の名前が付けられているヤツにする。

ウー。

ブロック状の小スポンジを組み上げたもの。コアは生クリームとカスタードクリーム。頂上にイチゴ。全体に粉砂糖ふりかけ。

この砂糖が普通の粉砂糖である時点でアカンと思ったが、やっぱアカン。べったり甘い。ちゃんとデザート用のさらさら細目で味雷を刺激してくれよ。時期のせいかイチゴもすっぱいばっかりで旨みなし。生クリームは普通。不味いとはいわないが、たとえば曙橋のla vie douceや目黒果実園に比べると2段下。

でも今度プリン試そう。

/観察雑記:仕事:ワールドカップ界隈:ネコと少女/

*my bussiness*

(6月6日 20:00)

いまVB.NETとC#.NETの本を同時に進行させている。著者は同じ、編集は私1人、DTPは1つの会社。印刷所やCD屋はそれぞれ別。いつかデータを間違えてトラブることは想定済み。気をつけていたんだけれども、先週はCD-ROMレーベルデータを間違って逆に渡しててんてこ舞いに。

今週月曜日に印刷所にデータを入れた後もトラブル連発。データミス2種類(EPSデータ色分解指定)(クォークデータのフォント違い)。そのあとカバー色校での出力ミス。とはいえ、これは原因と対策がはっきりしているので、まだ救われた。

ヤバかったのは、昨日判明した本文トラブル。フォント謎太り問題(C#のみ)。データ設定は完全に同一に見えるのに、一部のページで太さが変わる。印刷所もDTP屋も原因わからず。私がデータ見ても同一に見える。差異が発生する原因がわからないので、対処の仕様が無い。

丸一日以上たって、ようやく原因判明。枠BOXとテキストデータが、目には見えない部分(フォントの空白部分)でブツかっているのが原因で、DTPソフトが想定外動作をしたようだ。

現象的にはそれはBugっぽいが、原因が分かれば対処は可能。これでようやく精神的に楽になった。

*H進数*

(6月5日 14:45)

いまポットの温度を見たら、7Hとあった。何進数なんだ?

*みぽりん*

(6月4日 18:30)

中山美穂さんと辻仁成さんが結婚

想い出話。弊社のDさん(33歳?)と。

わたし「なんでNECはずっとミポリンなんでしょう。いまそう華でもないと思うのですが。」

Dさん「それはね、すみくん。僕らの世代にとってミポリンは非常に重要なキャラだからだよ。パンツの穴ってーのでね(長いのでカット)…で、僕らの世代にとってはミポリンは最重要なわけ。で、僕ら、ある程度偉くなってきた。CMを決める立場にいるのも同世代だろう。となると、これはもうミポリンを使いたくてしょうがないわけよ。」

さて、世間の30代前半は、このミポリンニュースで悲しむのだろうか。どうなんだろうか。


社内の別の30代前半氏より、さっそく指摘が。「毎度おさわがせします だよー」とのこと。ああ。すいません。もちろん私の書きミスであって、Dさんの喋りミスではありません。

なお、わたしは20代後半。私にとっては作品名を間違えて平気なくらいに馴染みがないです>みぽりん

*ワールドカップ間際の終電*

6月1日 26:00

終電。地下鉄は終わっているので、JR中野から歩いて帰る。でもその生活も今日でおしまい。のはず。

23:50ごろ会社発。JR目黒を24:08初。 新宿着24:20。 だと思うんだが、24:21の地下鉄(最終)はすでに出発していた。 ひきかえしてJR中央線普通で中野まで。そっから歩いて帰る。

JR目黒あたりでは空いていたのだが、渋谷でヒトが増えた。ガキが多くて困る。 その中の集団で、大学生4人集団が。1人はなぜか学生服。応援団か? その学生服君は、電車に乗り込むなりへたり込む。手にはビニール袋。酔ったか。 ふと見ると、別の1人が雑巾を持っていて、その雑巾が血まみれ。 そいつは学生服君の後頭部に雑巾を当てる。「XX君、大丈夫?」 暴行か。サッカーで盛り上がりすぎたのか。ようわからんが。 ともかく4人中元気な3人はおかしなハイテンション。 女の話題などで盛り上がりつつ、代々木で降りた。 が、学生服君は新宿までらしい。 3人は「XX君、大丈夫?」と心配しながらも去る。

新宿 中央線普通ホーム、ひとだかり。ガイジン多い。 いまいちブサイクな白人女性3人。体形もいまいち。 サッカー観戦のそれかと思いきや、日本語バリバリなうえにオッサン連れ。 そういう商売なのかな。なんかヤダなあ。美人なら許すが。

*ネコと少女*

(6月1日)

床屋へ。

TVはワールドカップ、カメルーンvsフィンランド。録画放送? やたら展開が早い。カメルーンゴールからキーパーが蹴ったとおもったら、5秒くらいでフィンランドへゴール。サッカーって大変だなあ。

トシ、サッカー好きか?

帰り道。いつものデブニャーにあごなぜ奉仕をしていたら、小学生の女の子が1人寄ってきた。「かわいいね。慣れてるね。怖くない?」だいじょうぶだよーと言ってやると、いきなり素早く雑な動きでデブニャーの顔の前に手を出し、そのまま正面を越えて頭後ろを力いっぱい撫ぜだした。そんなことしたら猫逃げるぜ。「ゆっくり触ってやんないと、猫がビックリしちゃうよ」と教えてやる。−−まったくもって“夏への扉”ダニー状態。

少女は「バイバイ!」と叫び、走り去った。元気よのう。





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