【自己顕示録】


2001年6月前半〜5月


06/09

/神林長平[敵は海賊海賊課の一日]/

この次の巻までのシリーズ作品中、いまのところ1番好きだ。−−カバー=イラストが天野でないのだけが残念だ。

ランジェンドラの定期徹底点検整備の際、ふとした偶然で、明日がアプロの誕生日だと知る。チーフは、アプロが図に乗って損害を拡大させるのを恐れ、ラテル=チームに基地内勤務を命ずる。

ラテルに与えられた仕事は、苦情処理係の代理。ここでラテルは、過去や未来からの不思議な通信を受ける。

ストーリー構造として、時空の多重構造の書き方が面白い。過去への干渉はともかく、未来への(未来からの)干渉シーンは独特だと思う。

未来の部分のストーリーは、その《知っている》部分がコアになっているにもかかわらず、提示しないままストーリーを進める。でも破綻させない。−−ここで得た快感は、私には新しいものだった。

お話としては。

(−−余談だが、[海賊編]を読むと、死んだ兄弟は《弟》になっている。ついでに言えば、苦情処理係の実体も、まったく違うものになっている。だが、内容矛盾と感じるわけではない。逆に、物語り全体の多重構造が浮かび上がって、面白い。)

毎度のことだが、アプロが可愛い。今回は特にp234-235。取っ組み合いの騒動の最中に、ラジェンドラに促されてラテルは艦を降りる。

「(ラジェンドラに)わかったよ。アプロ、覚えていろよ」

「あとで遊ぼうってことか。いいぜ」

(−−さらに余談だが、いちばん好きなシーンは、[海賊編]にて、ラジェンドラ艦内にある超音波洗浄ダクトに放り込まれるシーンだ。)

ラストのパーティーにて。今日1日の騒動の根本である時空のねじれが、アプロからのプレゼントだと知る。同時にアプロが要求したプレゼントでもあるのだが…「でも、仇が取れただろう?」−−アプロは、レテルが己の家族の仇を取れるようにと時空をいじった。そのかわり、その敵の魂を食べたのだ。

−−これに端を発して、ラテルは複雑な心境に陥る。本文には、心情は書かれず外面のみが描かれる。このシーンに、けっこう感じ入った。


(余談)

代々このシリーズは、神林以外の誰かが書いたものとしてクレジットが入れられている。#1はCAW、#2はCAT、#3はU-tsu System。#4が例外で、クレジット無し。本作#5は「Copyright あぷろ」になっている。#6はHORUSだ。

また、#1〜#4では、章にタイトルがつけられず、たんに1・2・3というシリアルナンバーになっていた。目次も無い。#5では、章タイトル代わりに《時間帯》が当てられる(目次もある)。#6では人名が当てられている。



06/07

/今週のスローガン/

四谷消防署の垂れ幕より。

危険物安全週間

ずいぶん難しそうなキャンペーンを張るものだ。

06/04

/マンガ雑記:手塚フェア/

書き忘れていた…

*手塚フェア*

6月1日に新宿あおい書店に行ったら、秋田書店の手塚フェアで平台が押さえられていた。タイトルは知らないのに読んだことのある作品がたくさんあって、我ながら驚いた。

[ガラスの城の記憶][鉄の旋律]は、タイトルを忘れていたが、数ページめくったらストーリーを全部思い出した。とくに[鉄の旋律]は、最初の3ページを読んだところで脳裏に「ズルッ ズルッ」って文字が出てきて、最初なんの記憶か分からなくて焦った。

読んだことのないヤツでは、[ダスト8]が面白そうだった。あと、単品として[虹のプレリュード]。ルードヴィッヒ=Bもそうだが、音楽著名人ネタは感情移入しやすいなあ。

どちらにせよ。手塚もひととおり読み直したいものだ。ぜんぶ揃っているマンガ喫茶はないものか。

[人間ども集まれ!]読みたいなあ。火の鳥も[復活編][乱世編][望郷編](この3つが最大のお気に入り)を読みたい。

*[虹のプレリュード]のあらすじ*

(もともとザッとしか読んでない)

主人公は3人いて、フレデリックと、ヨーゼフと、あと名前を忘れた女性。 舞台はポーランド。 この女性は男装して音楽学校に通っている。

3人は音楽学校で知り合う。 女性は、フレデリックの作曲センスとルックスに惚れる。 相思相愛なんだけど、でも女性は性別を偽ってるから、 恋にはならない。

フレデリックはそのうち故郷に帰る。

いろいろあって、 ポーランド戦争が勃発してしまって、 兵士ヨーゼフをかばって女性は殺される。 異国にいたため参戦しなかったフレデリックは、 女性とヨーゼフとポーランドのことを思い深く悲しみ、 自分の勇気の無さを悔やみながら、[革命のプレリュード]を作曲する。

このフレデリックってーのはショパンのファーストネームなのね。 ショパンの人生の事実をもとに、ちょこっとエピソードをいじってある。 手塚はたんに「戦争への悲しみ、怒り」を書くんじゃなくて、 こういうふうにお洒落で悲しいエピソードを組み上げる。 他の話もそうだけど、ストーリーセンスがスゴイんだよなあ>手塚

*エヴァ:マンガ版*

2日に、マンガ喫茶でエヴァンゲリオンの公式マンガ版を読んだ。一時期4巻で連載が止まっていたんだが、気が付いたら6巻まで出ていた。4th childrenが暴走(乗っ取られ?)で破壊されるところまで。−−なんというか。懐かしい物語だ。

やはり私は、マンガのほうが楽しめる。アニメは苦手だ。アニメは再放送を軽くだけ見た。スジとか思わせぶりとかを嫌いじゃないけど、やっぱり(放送によって)時空間を支配されるのは好きじゃない。

5巻かな? 3人が共同で、空から落ちてくるシトを受け止めて刺し殺すシーンがある。そこで使っている道具がカッターナイフだった。こんな風に、少年脳裏反発心の夢幻描写を手法にして、思わせぶりな展開をするからこそ、面白い。つーかクサイつーか。

5巻で、綾波の零号機が[ロンギヌスの槍]を[アダム]に刺してた。そんなシーンあったんだ。ぜんぜん知らなかった。そういえば、アニメのラストのほうで、[アダム]から槍を抜いていた気もするなあ。いやもう、懐かしい。


06/03

/神林長平[敵は海賊不敵な休暇]/

*この巻について*

この巻以降のシリーズは、いままでと違って「CAW(やCAT)が書いた」というクレジットがない。それだけでなんか寂しい気がする。

内容は。筋は次のとおり。詳細は略す。

チーフ=バスターが「休暇を取る」と言い出したことに端を発する事件。裏に、人の認識力を操る能力を持った特殊捜査官の手がある。踊らさていることを意識しつつ、ラテルたちもヨウメイもどうにもならない。操られていないのはアプロだけ。

面白いが、[海賊たちの憂鬱]と同じく、いま一歩食い足りない。理由は明らかで、主格であるアルテジオの能力のテクニカルな部分の論理的な裏づけを書いて欲しいと私が感じているからだろう。論理といっても、現代科学と整合する必要は無い。本作用の1つの論理体系を見せて欲しかった。

だが、([憂鬱]は物足りない部分のほうが多いが)、[休暇]は魅惑のほうが多い。《A級知性体としてのラジェンドラ》の考えや、その考えの仕組みに対する描画が興味深い。また、《異系生命体としてのアプロ》の思考・行動・生態が明確に記されたのも嬉しい。ラストのヨウメイとの長い対決描画も面白いが、その際に漏れた心情が怖いのだ。−−魂を食うこと、無差別に殺さないだけの知性を持っていること、コントロールされた暴力、必要があれば仲間をもためらわず殺す。

−−p158で、サベイジのリアル(現金)に関して、ヨウメイがアプロを称している。その部分を引用する。

金など紙切れか記号にすぎないように行動しつつ、その使い方も理解している。あいつはどんな現実に生きているのだろう? よくわからない。それが、脅威なのだ。
*シリーズについて*

ここまで読めば分かることだが、本シリーズはそれぞれがパラレルワールドっぽく書かれている。同じコマ・同じ舞台を使っているが、設定や背景は微妙に変えてある。とくに、フリーザーの動作原理やクラーラの位置付けが異なる。

海賊編](1冊目)を読み返して改めて思ったのだが、実はコレのみ大幅に異なる。−−なんせ、書かれた状態の設定が違う。、「ヨウメイがカルマにホラ話として語った」ものを「カルマがCAWシステムを使って」書いたもので、かつそのCAWは作家を乗っ取っている。

他の話は、ストーリーの中にある《個性》や《やりとり》が好きなんだが、1作目に関しては道具そのものをかなり好きだ。なかでも、記号と戦略のノリ。Fighting Computing SystemとかComputer Destoring Systemとか。説明の無い略称を、作者が用意した体系に沿って、外さずにガンガン使う。これ自体が魅惑的。

「オープンFCS、4Dブラスタを拡散照準、セット、レディ、ファイヤー」
「FCS、CDSセット、詳細照準の必要はない、全域に向かってぶっ放せ。被CDSバラージ発生完了後、直ちにファイヤ」
「Ω攻撃照準感知。対Ωシールドを発生させます。」

あとは、科学操作の仮定。「電磁波・視覚波、それぞれに対して完全透明化。外界からは感知できなくなる。」とか。この「完全透明化」は、その後でてこなくなっちゃったなあ。

追記2003年4月27日:ミリタリーに詳しい2つの筋から、FCSはFire Control System=火器管制装置であると教えていただいた。CDSは神林の造語らしく不明。)

/黒猫に上がられる/

庭(つーか洗濯物干しスペース)に面したガラス戸を開けて、空気の入れ替えをしている。すると。例の黒猫が部屋に上がってくる。今日は、1時間おきに4度ほど上がられた。

黒猫は鳴かない。まったく動じない。なぜてやるとゴロゴロいうようだが、自分からは要求しない。やせこけている。−−《媚びるネコ》は、自分から寄ってくるし、ニャーニャー泣くし、(事実上飼われているから)太っているし、毛並みもよい。

ここにはあなたのご飯はないですよ。ごめんね。出て行って。ほら。にゃー。なにもないでしょ。

ネコ手の部分に自分の腕を通して抱えてやると、まったく抵抗せずに持ち上げられる。軽い。暴れない。おとなしいものだ。そのまま戸を開け、外に下ろす。やはりニャーとも言わない。庭ですこしなぜてやる。毛も整えてやる。でも、それで「さようなら」だ。

かわいいんだがなあ。部屋に毛・ノミ・シラミを落とされると、怖いなあ。きゅう。


06/01

/雑記:電子ペーパー、乗り過ごす/

*今週のキャッチフレーズ。*

河村隆一は日本のエルヴィス=コステロです。

*コンピュータ系*
*IBMの傘下*

“IT”をカサにきるIBM(ZdNet)

これで,皆さんもIBMの“傘下”に入るわけです

ほ、欲しい…行けばよかった。

*乗り過ごす*

先日ふと気がついたら、私は「乗り過ごす」を「降り過ごす」と言っていた。「降り損ねる」なのに。逆っつーか、なんつーか。

ここから逆に、「寝損ねた」(意図せず徹夜した)の意味で「寝過ごした」といってしまった。これではコミュニケーションが破壊されてしまう。

しかし、徹夜明けの朦朧とした脳みそだったことはよく伝わっただろう。

/信者という揶揄・自嘲/

*2chにて*

5月18日金曜日18:47、[W3C信者と感じる瞬間]つースレッドを2chの[Web製作板]に立ててみた。なにをしたかったかというと、単語定義の文脈をサンプリングしてみたかった。数名が「W3C信者」というフレーズを使っているけど、実際にはなにも指していないと私は思ったので、その使われる文脈を見たくなったのだ。

余談:私の意図では、誰かの所業を見て「これはW3C信者だろ」と感じるっつーモノを集めようとしてスレッドを起こしたのだが、「自分をW3C信者だと感じる」っつーモノも集まった。日本語がまだまだ迂闊だ>自分)

結果は。−−もうちょっと荒れた発言がでると思ったんだが、そこは皆さん大人で。−−「自分を」感じるケースでも、「他人を」感じるケースでも、基本は同じな気がした。

私としては「盲信、疑わない」とか「相手の都合を考えない」というキーワードが入るのかと思ったんだが、実際にはそうでもなかった。

ここで「信者」という単語が出てきた理由は、W3Cに宗教性や信仰性があるというわけではなくて、たんに《日本人に一般的に見られる宗教への嫌悪感》が滲み出ただけだろう(たぶん)。実際、「W3C信者」のレッテルを貼る対象がW3Cを知っていなくとも構わない。

*一般に*

社会学とかで言われているとおり、日本人にとっては《宗教→遠慮したいもの、違和感を感じるもの》だ。そこから(なぜか)逆に《違和感を感じるもの→宗教》となって、それが誹謗語・罵倒語として使われる。実際、「おまえはXX教か」と言われると、自分を「無能、無知性、考え無し」のように言われたと感じる。−−実際には「お前のカアちゃんデベソ」程度の意味しかないにもかかわらず。

(こういう関係が成立するには、たんに相互に同じ共同幻想(宗教に対する悪イメージ)が成立していればよい。実際の宗教が悪である必要はないことに注意。)

宗教を毛嫌いするにもかかわらず、実際には日本人も立派に《仏教+儒教+神道》の影響下で生活をしている。お墓参りしたり。死体を拝んだり。収穫祭するし。−−でも、これを宗教儀式とは自覚しないのが普通だ。

なんでイヤな感じがするんだろう>宗教。一部の新興宗教が危ないからだろうか。それとも、「科学が偉い」信仰に無意識に入信しているのだろうか。

…このニュアンスを「入信」以外で書くボキャブラリーを持ってない。無限ループ。


05/27

/日本橋(ポケモンセンター、丸善、かちかち山)/

また友人NWと逢う。2週連続というのは珍しい。八重洲ブックセンターに行った後、 日本橋に行く。こんなに近いとは思わなかった。

*ポケモンセンター*

なんと! ポケモンセンターがありました。がーん。寄ってしまった(私の希望)。

グッズ盛りだくさん。小さなぬいぐるみから大きなぬいぐるみまで、バッチからノートまで。つーか何でもある。ぬいぐるみ、小さいのは顔の縫製が綺麗じゃないね。でも小さなソフビのソーナンスが可愛かった。

やばい、買いかねん…が。NWの冷たい視線によって、阻止された。

*高島屋の昇降機*

高島屋に移動。バラ展に惹かれて入ってみた。が。バラ展そのものは魅力なし。ぐうぜんガラス細工を売っていたので、それを買って帰る。

エレベーターが数系統あって、なぜかいかにも《昇降機》なやつも現役稼動していた。−−夢幻紳士の一説を思い出した。

*丸善 展示*

丸善に移動。

NWの趣味で、テディ=ベア展を見る。NWがデザイナーだった時代の先輩がつくったというベアも展示されていて、それを見せられる。たしかに可愛い。−−が、洋物のベアは、あきらかに可愛くないものが混ざってる。NWいわく、「それがまた面白い」らしいが…

同じフロアで、陶器と木器の展示即売会もやってた。普通のお椀やカップだけでなく、装飾小物もある。

木の小物のうち、卵状のものにちょっと穴が開いていて、そこからヒヨコが顔を出しているのがあった。ヒヨコは、触ると動かせる。ちょっと取り出せるが、抜けないようになっている。−−これをスゴイと思った。卵は、よーくみても一体成型に見える(接着面は見当たらない)。だから差し入れたんだと思うんだけど。なぜ抜けないのか。不思議。

*丸善 絵本*

イベントが絵本のフロアだったため、イキオイでたくさん読んできた。

輸入もので、子ネズミ(か犬か…)のLisaの物語シリーズが抜群。油絵でペタっと描いた感じのひょうげたイラスト。英語でないラテン系単語のため適当意訳だが、[Lisaが飛行機に乗る]が素敵。

和モノでは、講談社の復刻版の絵本シリーズがすごい。原則リアルな絵で、桃太郎やかちかち山が描かれる。今日は[かちかち山]を購入。こいつは尾形国観画。暁斎系のリアルな動物で描かれている。かなりエグい。昭和初期の子供は、こういうリアルな絵本を読んでたんだな。これは怖い。

さすがにババア汁のエピソードは省略されてた。−−巻末に、そのへんの物語バリエーションに関する研究が載ってた。発祥としては、前半(ばーさん騙し)と後半(かたき)はまったく別になるらしい。

*丸善 その他*

2Fには美術書が満載。アールヌーボー充実していて嬉しい。が。今日は時間が足りないので見なかった。また行こう。

1F雑誌コーナーで、[monthly m]という雑誌のカバー刷りに驚愕。

−−すげー贅沢な刷りだ。いくらかかるんだろう。編集者としてビビったので、内容は興味ないが、1つ購入。たった530円。これで割りが合うなら、なんと幸せだろう。−−まあ、うちの業界じゃ意味ないけど。

/今週の造語/

run once, write anywhere.
一度走り出したら、どこででも書ける。
ファッキントッシュ
とくに意味・意図は無い。語感のみ。

05/22

/三国一:みそかつうどん/

[三国一]はいくつか店舗がありますが、わかりやすいのはALTAの近くのやつ。各国名物と銘打った各種のうどんが食べられます。

今回食べたのは、[みそかつうどん]。愛知名物となってます。が、実際には愛知にそんなもんはありません。−−ちなみに[みそ煮込みうどん]は三河名物とクレジット。

「カツを揚げるのに10分かかりますが、よろしいですか」の宣言ののち、 モノはでてきました。 お椀は径が広めで、深さがちょっと浅め。 コシのあるウドン、カツオ系の旨みの効いたスープ。 そのうえに、カット済みのトンカツ。甘い赤味噌とゴマが振ってあります。 空いたスペースには、千切りキャベツ。 [みそかつうどん]の名に恥じない構成です。

カツは。下半分はお汁に入っているので衣がクシャクシャですが、 上はサクサク。カツも、揚げたてといっただけはあって、美味しいです。 甘味噌もほどよく甘い。 キャベツも。ひさびさに甘い千切りキャベツを食べました。 てきとうな定食屋だと、切りおき水漬けで、味しなかったりしますから。

おつゆは、カツオベースだと思いますが、 他にもいくつか味がしました。 衣と味噌も鎔け込んでますから。 薄味さっぱりなんだけど味は豊富です。

私としては。 「愛知にはこんな食べ物はないが、でもかなり美味しい!」 という感想です。


05/19

/銀座〜日比谷(あらんじむーびー)/

友人NWが日比谷野音でライブを見るという。「ライブ後飲むのに付き合え」ということになり、開演前に喫茶でくっちゃべり、ライブ後に中華料理屋でくっちゃべってきた。

*若気の至り*

日比谷野音といえば、高校1年のときに親友KNDとともにRCを見にきて以来だ。

高速バスで来て、夜行バスで帰った。乗合バスなのに、2人で自分勝手にギャーギャー騒ぎながら来たのを覚えてる。RCのブルースを歌ってたら、近くの外人さんが口笛でカウンターメロを付けて来て、楽しかった。

が。あのとき同乗していた客の大多数は、われわれを殺そうと思っていたに違いない。申し訳ない。若かったのだ。

(KNDは何してる? OKDは? 生きてんのか?)

*日比谷公園*

それはともかく。今回初めて明るいときに日比谷公園に行き、散歩した。

木が多い。種類も豊富。枝ぶり綺麗な中大サイズもいっぱい。楠が多い。スダジイが綺麗だった。マメ科で葉のカワイイやつがあったんだが、どうしても樹種名を思い出せない…林学で学んだことは覚えているだが。−−木に樹種名プレートつけて欲しいなあ。

バラ園があった。大輪のものばかり集めてあった(大人の顔くらいの花)。細かい見分けは分からないが、赤紫〜黄色まで色とりどりで、よい気分。−−ノラネコもたんまり。

だが。カップルがウザイというかスゴイな。18:00には、通行客いるのに濃厚なディープキスと手による体まさぐり野郎がいた。21:00は、複数客がキス、膝乗せ、愛撫。なかには、向かい合う座位の形で揺れあってるのがいた。服は着ていたが。「覗くぞ!」と怒鳴ろうかと思った。−−東京の公園はこんなんがふつう??

*数寄屋橋*

友人がライブにいっているあいだ、有楽町駅〜数寄屋橋あたりをブラついた。GINZA5あたりの公園に、岡本太郎作の像があった(子供の塔系)。

ソニービル。デモのAIBOが故障して止まってしまい、子供が悲しんでいた。デモのおねえちゃんが困り果て、電話をかけ、技術スタッフらしきがやってきて、ご入院。いつ戻るの?>AIBO

数寄屋橋HMVのあるビルにて。2Fでボタン屋を発見。色も形も素材もさまざまなボタンが、4個〜8個セットで売られている。店売りの服にはありえないような面白いボタンがたくさんある。自分で付け替えたら、それでまた生活が豊かになるだろうなと思った。−−が、私は裁縫はまったくできない。

*ウルフルズ*

HMVにてウルフルズのベスト[Bestだぜ!]を視聴。冒頭から、(1)ガッツだぜ、(2)バンザイ(君に会えてよかった)、(3)明日がある、(4)それが答えだ、(5)まかせなさい、と、私でも知っている曲が並んでいる。邦楽を聞かずTVも見ない私が知っているのだから、かなり立派なんではないかと思った。−−タイトゥン=アップが入ってないのが残念。

またしても。うかつにも。店頭で泣いてしまった。何故私は、「バンザイ、君に会えてよかった」とはいえないような育ち方をしたのだろう。「それは信じあう言葉」「それは確かめ合う心」というキーワードの綺麗さと、そこでのコード展開の綺麗さにも感動(C-E6-Dm-G#かな??)。

言葉が分かってしまうと、音楽以外の思い入れができてしまう。それはぜんぜん構わないし、それこそが歌の強みであるはずなんだが、私の場合は「音楽が綺麗なのに言葉を納得できない」ケースが多くて、損をしている気がする。実際、SOULでも、歌詞内容を分かっちゃうと、聞けないものがたくさんあるだろう。

中学生のころ有頂天にはまってラブソングを否定してきた私としては。いまになって(大人になって、仕事をもって、片思いでない恋をして)感じることが増えたことを改めて確認すると同時に。だからといって自分は無意味を創造しつづけたいと思う。

*あらんじむーびー*

ふと阪急をみると、「あらんじむーびー」という垂れ幕が。カッパくんも描かれている。どうもアランジアロンゾのムービーのようだ。早速行ってみる。

8階イベントスペースにて。グッズ売り場と、making ofと、ムービー会場。ムービーはDVDおよびVHSとして販売されていた。次の開園は、19:00。いま18:55。どうしようかと考えていたら、チケ売りのお姉さんが「まだ入れますよ」と笑顔で。30分500円。うーん。いいや。見よう。

余談:チケットを買うと、裏が透明シールになっていた。シールの絵柄は時間帯によって異なる。)

ムービーが始まると。なんと、販売しているDVDをそのままプロジェクターで投影しているだけだった。仕掛けも、内容も、実にチープ。短いムービーが10個(くらい)上映された。どれもこれも不条理系で、映像も音楽もチープ。−−ゴージャスだったら、逆にイヤだが。

しろうさちゃんと くろうさちゃんの 手芸教室

フェルト人形のうさぎたち。ほんわりBGMとともに、フェルト人形を作る。フェルトに型紙を当て、形を書き写し、切り取り、縫い付ける。

ここで、しろうさちゃんが誤って自分の指を刺してしまう。BGMストップ。手のアップ。にじみ出る血。場面引き。動けない しろうさ と くろうさ。震える手。

BGM再開。画面転向。なにごともなかったかのように、綿をつめ、仕上げ縫いをして、お人形完成。わーい。

たぴー

「タピオカはお好き?」−−写真提示。粒の大きなタピオカとミルクスープが美味しそう。

場面変わる。手書きの生物図鑑。「タピー。タピオカを生む魚。サンショウウオの仲間。浅瀬に住む。」

ぬいぐるみのタピー、てろてろ歩む。水槽に入り、全身がヌラヌラと濡れてゆく。調理師、それを取り出す。まな板の上でタピーを丁寧に執拗に揉むと、下半身からタピオカが…

はっきりいって。つまらない。このつまらなさを楽しめるヒトでなければ、暴動を起こすかもしれない。−−私は。500円払ったことには後悔してないが、見なくても済むなら見ないで過ごす。

グッズは、あいかわらず素晴らしい。Tシャツにせよ絵葉書にせよ、パンダ・カッパ・うさ・ねこ、みなかわいい。今回は特にクロネコTシャツに感動した。あと「とびだす わるもの」。

だがTシャツは着れないので、絵葉書のみ購入。

  1. 線画単色。めいっぱいふれくされたパンダ(寅さん風)。セリフは「おれが わるかった」。
  2. ぬいぐるみ。ネコ3匹。浜辺で。70年代青春ドラマ風のどキツイ色のセーター。クロは青の短パン、ミケは白のパンタロン、シロ(メス)は真っ赤なキュロットスカート。ピンが手前のシロのみに合っていて、背景が絶妙にボヤけている。
  3. 線画彩色。シロネコ。背景は淡いオレンジ。白のワンピースを脱いだまま、自堕落に立っている。白のキャミとパンツをはいている。目が4次元のほうを見ていて、手はパンツのゴムのあたりを「ぽりぽり」掻いている。

/ネコが土産をもってくる/

先日、庭に生えていた雑草を抜いた。 タンポポと、あとなんか背の高いもの。 その抜いた束は、コンクリ部分においておいた。 2日のうちに干からびて、土のような状態になった。

そこにいま。ネコが座っている。部屋の空気の入れ替えのために窓を開けたら、目が合ってしまった。このネコは、いつもは斜め隣のおばあさんの家にいるんだけど、 この草が珍しいあいだはここにいるのかもしれない。

ネコは、なにか新しいものがあると、座って確認する癖がある。 たとえば、晴れた日に枕を干していたら、 その上に座っている。たとえば、ちょっと窓を開けていたら、そのスキマから首を突っ込んでくる。

今朝は。あの場所にイモリの死体が置いてあった。ショバ代なんだろうか。


05/13

/ネコ観察記/

日曜日22:30、気分が腐っていたので、ネコと遊ぼうと思って公園を徘徊してきた。ネコはかんたんに発見できた。やっぱりネコおおいなー。

黒いネコとトラネコがいて、逃げないので私もそばにいた。黒いのをちょっとなぜていたら、トラが襲い掛かってきた。そのままトラは黒の首筋に噛み付いて、そのまま馬乗り。交尾体制ですな。春じゃのう。

だが。なんかへん。完全に乗ってしまっているので、トラの腰は黒の背中にある。ネコって直接は入れないのかな。魚みたいにかけるだけか? それとも黒のほうがいやがっているのかな。トラが《しかた》を知らないのかな。−−珍しいので見物していたら、けっきょく黒がトラを振り落とした。そうか。いやなんだな。

そのまましばらくボーっと見ていたんですが。5分おきくらいで試みること2回。どちらも振られてた。待機している間、ずっとトラが荒く息を立てていたのが印象的。「フッフッフッフッフ」。ふつうネコは息を立てないんですが。

黒からは性フェロモンが出ているのか、まわりには別のネコもやってきた。ぜんぶで3匹よってきたかな。遠巻きに様子を見てたり、まわりをくるくる回ってみたり。

30分くらいボーっとしていたら、その間にイヌの散歩のおじいさんもやってきた。挨拶を交わす。おじいさんいわく、「ネコもかわいいですよね。うちは両方飼ってます。」イヌが吼えないので感心。また、女子大生2人ぐみも公園にきて、ネコに餌をやり、あとボーっとしていた。平和な町だ>方南町

(しかし。先方から見たら。私は危ない人間に見えたと思う。)

/過去のネコ雑記/

(私信メールとして書いたものより転載)

*5月11日*

同僚と、韓国系焼肉食べて、マッコリのんで、ぼんやりしながら帰ってきました。 隣の駅から歩いて。途中でネコ5匹と遭遇。 最初は道端で2匹。うち1匹はすぐ逃げたけど、1匹は待ってた。 かなりかわいい中型ネコで、チラチラとこちらを見ながら伺っている。 壁に額をこすりつけているから、なぜて欲しいのかと手を伸ばす。 手に額を数度押し付けてきたけど、どうも気が合わなかったようで。 ネコパンチのあと、シャーーッと威嚇音。ざんねん。

そのあと、集会場になっている公園にて。 ベンチのうえに1匹、脇のブロック塀の上に1匹。 しばらくじっとして観察してたんだけど、 ずっとこっちをにらんでる。認めてませんな。 かまうもんかと近寄ったら、ベンチのは逃げ、 塀のは1歩奥に行った。ふられた。まあ、しゃあない。 ふとみると、脇の道を1匹トコトコと歩いていった。

ネコはみなカワイイよう。おかしいな。酔ってるからかな。いつもかな。

*5月12日*

今日は。4匹のネコをなぜました。 いつものが2と、はじめてなのが2。 いつものごとく、額と首筋からゴリゴリと掻いてやる。 あとは、あちらの望むところをガリガリと。 毛抜けの季節はまだ終わっていなくて、 触るたびに毛がモワモワと飛んでいきます。

なでているときの表情を見るのが面白い。 目をつむったり。こちらを眺めたり。なでているほうを向いたり。ぐりぐり。 ふと手を止めると、みな手をなめますね。ぺろり。 「掃除してやったから、またなでなさい」という合図。

今日はモテモテです。というか。貢がされたというか^-^ 餌はとられてませんが、奉仕させられたというか。 奉仕できて嬉しいというか。うーん。危険な発想状態。


05/12

/ことのは雑記:モバイル、レッサー/

*モバイルという略語*

mobile computingを略して「モバイル」と称する傾向がある。もう定着したから文句をいうこともないんだろうが。それでも。 「モバイルタクシー」(asahi.com)という名称はなんとかしてほしい。

mobile
移動する。機動性がある。

「動くタクシー」てさ。動かなかったら困るじゃんか。

*レッサー*

犯罪したとっちゃんが、レッサーパンダの帽子をかぶっていた。その流れで、どこかのページで知ったのだが。

レッサーパンダ。ジャイアントパンダに対して小さいから、lesserパンダ。

−−パンダ系サイトで見る限り、この語源は間違いではないみたい。これまで「そういう一塊の単語だ」と信じてきたから、ショックがでかい。

なぜまた、よりによって侮蔑的な。lesserは「劣った」だぞ。《小型》なら、littleとかsmallとかtinyとか言えばいいのに。dwarf(矮性)って単語もあるが、それはちょっと違うか。

−−という話をみなにメールしたら、ERKさんから返答がきた。さすが長年の付き合いだ。

まず、辞書の記述。私の手元のライトハウスでは、lesserやlittleには感情的な含みのある表現例が多い。littleとsmallの違いについて、次のように書いている。

smallは単にモノが小さいことを示すことばであるが、 littleは小さい弱いものなどに対する話者の感情を伴う言葉で、 “かわいい”と情愛を込めたり、または“ちっぽけな”“つまらない”と 軽蔑の気持ちを込めて用いる。

ERKさんのリーダースだと、単純な大小としてもlesserが良く使われている。私のほうにクラウンもあったので試してみると、やはり単純に大小の例が大半を占める。

(私の英語学習はライトハウスによるものなので、このイメージが強いのだろう。)

また。ERKさんによると。動植物および星座の名前には、lesser(または little )がよく使われているそうな。dwarfは植物が多いみたい。

the lesser bear
小熊座
the lesser dog
小犬座
lesser civet
ジャコウネコ

ハムスターやウサギにはdwarfがあるから、lesserより下なんだろうか?

だが。しかし。littleならまだいいのに、なんでlesser(比較級)なんだろう。対になっているのがbiggerとかgreaterならいいんだけど。実際にはgiant pandaなわけだし。

しかも。大と小の2つしかないのに、なぜgiantとlesserなんだろうか。giant・nomal・lesserなら納得するけど。

てなかんじで。はい。英語にイチャモンつけてみました。

上記のパンダページを見ていると、petite pandaな国もあるようで。ぷち。かわいい。かわいいといえば、これかわいい。






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