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とにかく邦題とジャケがいい。【いたち野郎】。
初めて聞いたとき(20歳くらい)は、あまりの前衛っぷりに恐れおののき、そのパートは避けて聞いていた。それが、深いbe-bop/hard-bopやら武満徹やらをわたしが通過したいまは、かなり気楽に聞けるようになった。聞き手の成長というか懐の深さの影響って不思議だ。
本作は、Zappaにしては珍しく、A面の大半が前衛ジャズ風の暴力的リズムのノイズセッション。そのあいまに、たぶんコラージュで綺麗なメロディがいくつか挿入されている。そのバランスも含め、いまはすべて楽しめる。
「暴力的リズム」
といっても。たしかに冒頭から7+7|5+5+5などと激しく行くが、すべて頭ビートスネアで分かりやすく提示している。親切ですよZappaさん。
[toads of the short forest][dwarf nebula]のintroメロが非常にいい。唯一のギターソロ[get a little]も、スローテンポで地味ながら、じゅわっという不思議な音のワウの響きがグー。[the eric dolphy memorial barbecue]は大きな構成のインストだが、聞きやすいさと複雑さ・前衛具合のバランスが絶妙。
そして。[oh no](7拍子歌モノ)[the orange county lumber truck]メドレーの結末としての表題曲にビックリしてくれたまえ。ただただ1分ノイズの塊。しかもこれがライブ演奏。演奏終了後、客がキョトンとして反応しない。数秒おいて「thank u audience, good night!」
と言って、ようやく歓声が。−−この空間にいたかったな、と思う。
(余談だが、この表題曲の「音だけで音空間を隙間なく埋める」
は、ジョンケージの4分21秒だっけ、あの無音の曲、あれへのアンチテーゼだろうと思ったり。)
(いちおうspec的な余談:on noからのメドレーは、初出は【Lumpy Gravy】で、そこではインスト。)
ライブ版。ビーフハートも参加のゴリゴリのロック。前衛あり、でも中心はブルース。1曲目のリズムとリフがロックでありながら、その上でウィンドが武満的長音をブオーーーーっと吹き、ビーフハートがしゃがれ声で叫ぶ。かっこいー。
ところどころにスタジオマターが入る。こちらは異常なくらいに理性的に作られた美メロが多く、複雑な構築美をジョージデュークのピアノ中心に入れる。その1つの完成形が[cucamonga]だろう。後半にnanookフレーズが入るのが感動的。
ギターとしては、[carolina hard-core ecstasy][advance romance][muffin man]のギターソロが絶品。あと、[muffin man]はイントロの(ライブでは演奏されない部分の)マフィンの伝説を語る部分のピアノもトークもすばらしすぎる。
Zappaに慣れてきたら是非聞いて欲しい1枚。
こちらは一転して、理性構築の塊。Zappa・ジョージデュークとwind舞台を中心に、丁寧に多重録音されている。
[the adventures of greggery peccary]は、LP A面ぜんぶを使った20分の長尺。《ロックオペラ》ではなく、かなり純粋なオペラフレーズをたくさん含みながら(木管金管もちゃんと参加)、ファンクからジャイブまで、ありとあらゆる音楽の断片がつなぎ合わされ、大きな1つの組曲になっている。−−この素材のつなぎかたは、yellow snow suiteともだいぶ違うし、punky's whipのように1つのハードロック曲になっているのとも違う、ちょっと珍しいもの。
(恐ろしい話だが、Zappaはこの曲すら生演奏している。grand wazoo orchestra時が初出。2曲に分かれていて、そのうち後半は[be-bop tango][cucamonga]を含む。そのときの曲名は[father o'blivion])
(残念ながらwazooの音源は公式には出ていないが、apostrophieバンド版がbeat the boots[Piquantique]で聞ける。wazooは金管木管中心で、apostrophieはian/ruth/ponty/geogeの半エレクトリック。そしてスタジオは濃厚コーラスワークというわけですわ。)
この曲はZappaお気に入りのようで、 たくさんのテイクがリリースされています。 でも昔、わたしはあんまりピンと来ていなかった。
オリジナルは200MOTELに収録。 1970年の作品だが、権利関係でずっとCDになっていなかった。 で、2000年ごろかな、ようやくリリースされて。 それで納得。
このアルバム自体が半分はオーケストラ楽曲なんですが、 そのなかでもStrictly Genteelは唯一の《正当な》合唱曲なのです。 Zappa全作品で唯一だとう。 バリトン独唱に始まり、丁寧にていねいに音が重ねられていく。 正規の合唱隊にflo&eddiが混じり、不思議な音空間を作っている。 これは名演奏。
なるほど、それでZappaはコレに思い入れがあるのだな(と推測)。
(ただし200MOTELは音も悪いし難解なタイプなので、聞くのは後回しでかまわないと思います。ですです。)
昔にclub K2さんがWebに書いてくれて、こちらも知る。こういう元ネタがあるらしい。
そもそも【いたち野郎】はZappaの許可ない状態でリリースされたはず。どのレベルからレコード会社が暴走したのか分からぬが(マスタリングはZappaがちゃんとやったのか?)、ジャケは、ほかとのセンスバランスからして、Zappaはノータッチだろう。
結果として。本作のジャケは見事だと思う。−−一方、同様にレコード会社がリリースしちゃったもののなかでは、【Orchistral Favarite】や【Studio Tan】(のジャケ)が酷い。
[calender]
1976ライブ。テリーボジオ+オハーン在籍期。ゲストにブレッカー兄弟を含む豪華ホーンズ。そして(いま始めて気がついたが)ルスがいる。ボーカルはレイホワイト。珍しい布陣。−−まだアイクもブリューもいない。ごく一部にオーバーダブあり。
必然的に、本作は音楽的な充実度が異様なまでに高い。高度な演奏技術を惜しみなく注ぎ込み、聞きやすさ(とっつきやすさ)と複雑さを両立させている。アドリブ部のよさだけでなく、テーマ部の演出、楽曲のバラエティ、すべてが高い。
とくに[Cruisin' For Burgers][Pound For A Brown]は、オリジナルのuncle meat時のイメージをほぼ捨てて、明快かつ鋭角度の高いテーマと、心地よいアドリブ部で、この曲のベストテイクと私は思う。
別途記述済み:[Punky's Whips][The Torture Never Stops]
[black page]については そのうち余裕ができたら。
(なお、このライブでのボジオとの出会いが、後にブレッカー兄弟の[heavymetal be-bop]を産む。)
[The Purple Lagoon/Approximate]は、異なる2つの曲のテーマを同時演奏している。lagoonは短いリズムを不規則に演奏し、音程変化を持つ。approximateは1つの不協和音を長さを変えて不規則に演奏する。この2つを組み合わせると、不思議なリズムと不思議な和音が組みあがる。−−ちょっとした奇跡だ。
が。このNYのテイク。ソロ部がわたしにはイマイチ。ブレッカー、もっと吹けるひとなのに…
なお、同じ演奏はSNL(サタデーナイトライブ)でも演奏された。生で動画で見られるとは! しかも、lagoonのほうが1つフレーズが増えていて、複雑怪奇なのに、とても気持ちいい。「中間でジョンベルーシが乱入して喚き声を上げ、その喚き音程をバンドが楽器で再現する」
というおまけつき。
上記NYのジャケは、たしか息子ドゥイジールが撮影したもののはず。当時まだ10歳になったかそこらだろうに。そんなてきとうなものを採用するとは。Zappaも結構な親バカ。
on stage#3でドゥイジールがゲストでソロを弾くが、そのときが18か16か。けして巧いとはいいがたく(ヘタではない)。そのへんもまた親バカか。
一方のドゥイジールは、まあその、今となってはバカ子であり、親父の過去の名曲をDVD-audioで5.1chにmixして意味無くグルグル回してみたり、親父の死後に許可無くライブ別テイクをリリースしたり。今年の新アルバムでは、[peaches en regalia]のマスターテープからサックスを外して、そのフレーズを自分のギターで再現し、新mixとしてリリースしたとか。
(わしが親なら殴るんだが。てか、Zappa妻ゲイルはなにしてんだ。それでいいのか。)
一番のバカ行為は、かのジミヘンストラトを、なんとオークション競売に掛けたことかな。希望落札価格に到達しなかったために売買は不成立だが。ジミヘンにも親父にも失礼だろう。
(ジミヘンが燃やした例のストラト:いろいろあってZappaが所有しており、修理してステージでも使用:[Sexual Harassment In The Workplace]はこれで録音)
それとも。これも含めて全部シャレなんだろうか。うーん。
[calender]
なんか書きすぎたけども、まとめずカットせず載せます。
実はわたしは本作には複雑な感想を持っていた。
んでまあ。いま第4段階として。ようやく合点がいきました。ポップのバランスとZappaらしさを高度に融合させた、いい作品だな、と。
disk 1は、カントリーブルースからレゲエやリズムブブルース、ラテンパロディ、クールレイドファンクなど、バラエティ豊か。
disk 2は事実上ギターソロ大会になる。ミドルからスローテンポで、いろんなリズムのうえで、Zappaが気持ちよくギターをたくさん提示してくれる。
作品はいちおうストーリーのようなものを持っている。
まあ このあとはストーリーは破綻してしまっている、というかZappaはそこまで物語整合性を気にしていないのだろう。
[Packard Goose]で、ジョーの妄想の中に現れたかつてのグルーピーが、みょうちきりんに哲学的なことを語る。このくだりは名言として、Zappaのスローガン的に公式Webに飾られていたこともある
情報は知識ではない。知識は賢さではない。賢さは真実とは違う。真実と愛は違う。そして愛は音楽ではない。
音楽が一番だ。
よく考えたらアイクの初参加作品か? あと、vinnyの数少ない参加作品でもある。
エドマン、トミーマーズ、アーサーバロウと、80年前半の《完成期》Zappaバンドを支える中心人物が集まっている。
無感情のロボットボイスと、アイク演じるジョーの性的懇願が面白い。無感情だけども、言っていることは情熱的。kraftwerk[computer love]を突き詰めた感じ。
ジョー「BLOW JOB... gimme da, gimme da blow job. i beg. 」
ボーグ「too hard....」
曲が無性に冷静な(表現しにくいが)ニューエイジ・レゲエ・レイドファンクなのがまたいいのだ。
(ただ、最初は音楽が[Lucille Has Messed My Mind Up]と被りすぎている気がして、ちょっと遠慮していた。まあその。結論としては。実際かぶっているけども。いいじゃんそれで。というより、同じ曲のバリエーションだと思えばいい。)
このスタジオテイクは、歌と演奏がまったくリズムが違う。歌はふつうの16なのだが、演奏は4+3+2(9)。どう合わせても数が合わず、ポリリズムとも言いがたい。その緊張感がいいといえばいいが、狙いがハズれているかも。
後半のギターソロでは、この4+3+2に素直に従う。このギターがすごくいい。歌もこのリズムで作ればよかったような気が。
ちなみにon stage3にあるライブテイクでは、さすがに演奏を16にしている。
どちらも超スローテンポ。マイナーチューンのなか、Zappaのギターがうねる。曲は分けてあるが、雰囲気はほとんど同じ。−−それが最初私には「ダレ」
と感じたが、いまとなっては「CD再生の都合などで、Zappaは1つの曲を複数に分けることもある」
だけのことだと分かる。
どちらもギターがすごくいい。というかまあ。この2曲に限らず。このアルバムはギターがいい。
実はわたしはこの曲が嫌いで… しかし、ものすごく人気がある曲。なので、その齟齬にしばらく悩んだ。
音楽は、3+5(合計8)の変拍子でゆっくりテンポのインスト。美麗コード。ほとんど歪ませていないギターにキラキラのコーラスとブカブカのリバーブをかけて、「いかにも情感的」
な演出がされていて、それがずっと鼻についておりました。アドリブ部が短く、テーマが長く提示されるのもイマイチだった。
初めて聞いてからもう13年くらい経ちましてようやく、先入観なしに、素直に音を楽しめるようになりましたです。
歌詞も演奏も、こんなにやさしさに溢れた音楽をわたしは知らない。美麗な小メロ(たった8小節の1フレーズのみ)で、ギターソロもないが、歌詞の変遷、バンド全体のジャム、大人数コーラスなど、綺麗に綺麗にまとめる。−−ストーリーはつながらないが、それでもまったくかまわないくらいに。
小さなロゼッタ。緑のロゼッタ。マフィンをもっとおいしくしてくれる。いとしいロゼッタ。
いいかい、みんなでジャムをしよう。第三世界のみんな。フランスだってスペインだってモンゴロイドだって台湾だって。この音楽で誰か忘れられているひとはいないかい?
素敵なバンドマンたち。pretty good musicans. マフィンをおいしくしておくれ。
Zappaは実際にマフィンを好きなのかな? 【Bongo Fury】の[Muffin man]では、「世の中ではカップケーキを推奨する輩もいるが、論外だ! お菓子の王様はマフィンである」
という大仰な語りがある。
このなかで登場したUMRK(Utility Muffin Reserce Kittin)は、Zappaの私設スタジオ名にもなる。
コメディ。前半はドイツ語。なにか神妙な感じ。後半は英語になり、まったく同じこと分厚いコーラスで丁寧に教えてくれる。
Fuck me, you ugly son of a bitch!
裏話だが。実はZappaにはまったく同じ構造のドイツ語−英語の歌がある。【Onse Size Fits All】の[Sofa]だ。
実は両方ともライブでの初出はFlo&Eddi期。Sofaはon stage1でFloテイクが公表されているが、stick it outはブートでしか聞けない−−そしてブートは買ってはいけません。ブート業者にお金が入らなければZappaも大目に見てくれるかもしれないので、MXなりYouTubeなりで探してみてください。
こちらも私は最初は苦手だった。事前評判が高すぎるのだ。ひとによっては「最高傑作」
とまで言う。そして、今となっては私もその意見にくみする。
最初 素直によさを認めにくかった理由は、本作はジャンルのパロディ的な音楽を前半に持ってきているため。オープニングは甘ったるいラブバラードだし、2・3はパンク/ニューウェイブだし。
だが。パロディだからといって演奏やアレンジの手は抜いておらず、非常に充実している。−−だから最初の私は逆に戸惑ってしまった。受け取りかたがよく分からなかったのだ。
そういうパロディ的なものを含みつつ。Zappa的なギターインストも盛りだくさん。結果としては、非常にバランスのいい1枚だろう。「最初に」
とは私は言わないが、Zappaを好きになったら ぜひ。
ちなみにタイトルは「Yerbout酋長」
だが、意味するところは「shake your body」
だそうです。
ボジオ最後の作品。ブリューがいる唯一のスタジオ作品(いま確認した)。
本作から「ベーシックテイクはすべてライブ」
が原則となる。どこかに書いたが、これは一見「演奏のダイナミックさの追及」
のようだが、実はこのほうが予算が安くつくそうな。どの本か忘れたが、アイクが伝聞で語る形態でインタビューが載っていた。
うちはバンドが大人数だろ? だから、スタジオを押えてリハーサルを繰り返すと、めっちゃくちゃ金がかかるんだ。それよりも、ライブで練り上げて行き、ついでに録音してしまったほうが数段効率がいい。
[拷問は果てしなく]のソロ部分を切り出して、テイクのためだけの曲名を付けたもの。今後Zappaはこの形の曲を複数出すし、そもそも それだけのアルバムまで出しているが、公式にこれをやったのは この曲が最初。
(ごく厳密に言うと、【いたち野郎】の[get a little]が最初かもしれない。)
本テイクは異常なまでに緊張感が高い。中盤で出てくるギターの2音メロでのスライドを生かしたフレーズが印象的。Zappaも気に入っているのか、同じテーマフレーズの発展系がon stage1の[拷問は果てしなく]でも聞ける。
どちらのテイクも(オリジナルも)ドラム担当ボジオのハードな音と、ギターへの追随反応の巧さがプレイを支えている。
独立して1曲だけを選ぶなら、全Zappa作品中、わたしのベストソング・ベストテイク。
ゆったりとしたテンポ。表現しにくい、ちょっとレイジーな雰囲気。
introでは綺麗なエレピのアルベジオテーマがシンプルに響き、それに導かれて、静かに静かにZappaが歌う。歌詞は「いい年してママに甘えるクソ野郎」
へのメッセージだが、激することなく、皮肉るでもなく、静かに静かに歌う。生音ギターなどが、歌の合間にカウンターを入れながら、音楽を構築していく。
「いいんだぜ。お前は好きにママに甘えていれば。オレは勝手にパジャマでダラダラして、好きなだけタバコ吸うからさ。」
Aメロ−Bメロ−Aメロと歌った後、トミーマーズ独特のシンセオーケストレーションで、Bメロが展開される。−−このシンセは慣れるまでハナに付くかも。てか、私は最初イヤだった。
そのあと、いったんバンドは終了し、Zappa一人のギターだけでソロを弾く。激しく、ちょっとだけ前衛気味に、でもZappaになれたひとなら悦楽の局地になる音で。
順次、まずドラムとベースが戻ってくる。シンセが白玉中心オーケストレーションで場を支える。そして全員でテーマを再現提示して、歌に戻る。大団円。
ニューウェイブ風のキテレツなテーマフレーズをintroに持つ。歌はシンプル。サビ部のトーミーマーズのシンセの上昇ファンファーレが輝かしい。
実は最初はこの歌は苦手だった。が、いまは大好き。トミーマーズのバカテクは大いに楽しめるし、中盤の半テンポ部分のボジオのヘンな歌やハーモニカも、そこから復帰したところでもマリンバの綺麗さも、そのあとのZappa中心の低音コーラスの美麗さも、大好き。
猛烈スピードのパンクソング。ボジオの弾ける若々しい歌が特徴。
「14歳で、人生がくだらない気がしてしょうがないから、いっちょヒゲでも生やそうぜ!」
中盤にソロはなく、ニューウェイブをおちょくるかのようなキュワキュワするギターのカッティングテーマが入っている。
後半はバンドブレイクし、分厚いコーラスでテーマフレーズを合唱。あいまでボジオが叫びまくり。バンド復帰後はトミーマーズのシンセオーケストレーションが大活躍。
元気な元気な1曲。そして、Zappaファンでないひとに聞かせても妙に喜んでもらえる1曲でもある。理由はしらないがポップチャートにも上ったらしい。シングルカットしたのか?
[calender]
わたしは長門に惚れている。その立場からして。長門があまりに可哀想なのをなんとかしてほしい。
このシリーズにおいて、長門はワイルドカードになっている。立場上「知らないことがない」
どころか「解決できないこともない」
便利キャラなので、どうしても事件の最終解決の大部分を長門に頼りがちだ。キョンも巻を経るごとに「長門に負担を掛けすぎないように」
と心がけるが、最終的には長門がいないとどうもなくなってしまう。
長門個人には感情がない(萌芽しかない)ので、長門はそれを辛いともなんとも思わないだろう。
だからこそ。
これではあまりにも可哀想だ。入れ物は《ただの少女》なんだぜ。いや、実態が人間でないのは分かっているが。でも、モノの中身を規定するのはモノの外見だったりするのだ。
物語を経るごとに、ごくごく少しずつだが、長門は人間に近づきつつある。それがまた可哀想。−−情報端末に対してこのような感情を抱くのはお門違いなわけだが。
でもね、作品中で(4:消失)キョンが言うように、「長門だって本当はグチを言ったりイヤになったりしたいはずだろう?」
そもそも、長門は、自分が好きな(love・like両方)相手に、その好意を表現する術すら無いのだ。
だからこそ。キョンの設定のなかの《外界から自分への好意への不思議なくらいな鈍感さ》を、あとちょっとだけ なんとかしてほしい。
まあその。その鈍感さのためのシリーズなのだけども。
(本作はライトノベルらしく、物語の中核にモラトリアムを抱えている。ただし少し捻ってあって、「モラトリアムを守るために積極的になる」
というテーゼになっている。怠惰な無決断ではないのがミソだ。)
(いまキョンがいる日常は、とんでもなくデタラメで大変で、モラトリアムからは程遠い。だがしかし、キョンにとってはそれがモラトリアムなのだ。−−このちょっとした矛盾が本作を面白くしている。そして、多くの少年少女の共感を呼ぶことだろう。)
1ヶ月ぶりくらいにブクオフへ行きまして。まあ風邪とか仕事とかドトール読書マイブームいろいろありまして、ずいぶんご無沙汰でした。
で。はがれん14巻をふとめくったら。大誤植発見。ラスト話のタイトルが。目次も扉も。
「イシュバールの傷」
この出版規模の本で、この場所で、このレベルの誤植。担当編集者はずいぶん落ち込むだろうなあ。増刷時には直してもらえるのだろうか?
んで。さらに1年ぶりくらいの救出回収。
このシリーズは黒も白も好きだが、選ぶなら黒。2巻は長め(連載4つ分)の話が2つ+短編1。どれもよくできている。とくに1つ目、自殺少女。「13歳には それ以上の絶望はない」
へ至る流れが、キャラ設定も話の展開も花マルをあげる。
このシリーズが巧い点は。「天使(白)にせよ悪魔(黒)にせよ、できる仕事は魂を天国/地獄へ運ぶことだけであり、現世には一切かかわれない」
点だろう。どれだけいい人だと分かっていようと、さらに その人の死を事前に分かっていようと、回避は一切できない。そして、どれだけ善行をしようと、自殺は地獄行き。シビアだ。
幼年自殺を真剣に防止したければ、まず「親より先に死んだら、賽の目が原で無期限に石を積む」
を一般常識として復活させなきゃね。
[calender]
[calender]
目黒果実園|神田folio|ハニートースト|五反田ラゴン|炊飯器で|西永福すかんぽ|ジョナサン|デニーズ|笹塚tournago|明大前スプーン|新高円寺Days|代田橋スリーコン
所用で高円寺へいったときに発見。前述のホットケーキの師匠に確認したら、名店だという。
パンケーキ屋だけあって、もちもちの食事肌。食事系パンケもデザートも両方あり。実際パンケは絶品。ホットケーキだとちょっと噛みごたえがありすぎて意見が分かれるかも。
値段は単品650円。種類豊富。ミートローフやチャウダーなどの食事もありで、1000円くらいでスープ・ディッシュ・パンケーキのセットになる。どちらにせもドリンクは別なので注意。
(余談ですが新高円寺近辺でネコ6匹ぜんぶオレンジ(チャトラ)というスポットも発見。カメラ持って行かなきゃ。)
*istD+sig24
さて自分。プチチェーンです。
本来のチェーンというのは「1日中ずーーーっと吸っている」
レベルらしい。
私の場合はそこまでではないものの、1本吸い始めると最低3本吸います。
理由はいろいろあって。
わたしは気分と体調で銘柄を変えるので、
「いまの体に合うのはどれかなー」
と回して試すのが最大の理由。
今日は《わかば》がうまかった。わかば が旨い日はニュートラル。風邪も回復気味かな? −−てか、風邪ならタバコやめようよ>自分。
なお、チェーンが止まらなくなったらpall mall mentholを吸いますです。意識がハッカに吸い取られて、タバコを止められます。メンソールはこれしか吸いません。
なお、1/2ほど吸って、シケモクにして灰皿に置いておいたりします。だから3本連続でも合計は2本だったり。量はすごくはない。
ちなみにシケモクだいすき。キナくさい香りのが好き。わたしのタバコの目的は香りなのですわ。だから家にはバニラフレーバーとかアーモンドフレーバーとかヘンなものが常備。
それと同時に。マッチをするのも大好き。硫黄の香りが立ち昇る瞬間がいい。ライターは使わない。
それと同じ理由なのかどうか分かりませんが、軽いタバコは吸えません。満足しないから。キツいの1本吸えばそれで満足して止まるのに、軽いのにしたら ものたりなくて気が付いたら5本くらい行ってしまう。
てなわけで、わたしが吸うのはミニマムでタール10mg。ニコチンは多いほどいい。MAXはタール33mm(GARAM)、ニコチン2.3mg(ピース)。
あと。イベントとして。
残っているタバコの火を使って次のタバコに火をつけるのが好き。吸殻に新タバコをくっつけて、吸い込む。そんで新タバコに火がつきます。これが楽しくて、つい続いてしまう。
個人的には、この火のつけかたのほうが「チェーンスモーカー」
にふさわしいと思ったり、かってに語源だと思ってみたり。
ちなみにタバコ吸い始めたのは10月です。 最初はただのパッケージコレクターだった。 おっかしいなあ いつのまにこんなに吸ってんだ。 つっても1日15本以内です。軽いかるい。
[calender]
死後だか生誕だかのキリがいい数字だそうで、視聴機にてんこ盛り。聞き比べて、1つ完璧なのがあったので購入。いまいち正体不明のコンピで1000円と激安。家で聞くと、ひさびさに全体に通して感動できる1枚。
1曲目Winterか2曲目marginaliaのどっちか−−武満は聞いてると曲の切れ目とか個別の曲を認知することに意味が無く感じるので、その辺放置。
たまらんねえ。本能的に最大安定音の1つであるはずのドを、ここまで不安定にできるとは。
「アハハ ウフフ エヘヘのオホホで」
と言えば、いまのひとは99%が「だっふんだ」
と答えるだろう。いうまでもなく、志村ケンのネタだ。
ところがこれには元ネタがある。NHKお笑い三人組。→ググって見つけたサイト
同じ志村氏の[ヘンなおじさん]にも元がある。沖縄民謡[ハイサイおじさん]。いまは沖縄民謡もラジオ/有線で掛かるし この数年沖縄ブームだったりするが(ブーム大嫌い)、志村氏がこれを始めたのは そういうブームのはるか前。
わたしは志村氏のお笑いはたいして好きではないのだが、それでも思うに、元ネタを分からないひとまで笑わせてしまうパワーはすごいと思う。
対するに。「ぴっ ぴっ ぴーよこちゃんだ アヒルだガーガー」
は、30%くらいが「片岡鶴太郎」
と答え、60%が「なんだっけそれ」
と言うだろう。これも元ネタがあり、青空球児好児。ただし片岡氏はノーアレンジ。元がキテレツすぎるので、同じことをやるだけでフリークで、まあ笑いが取れた。これは普通の《継承》なのだろう。−−そのかわり、いまは覚えられていないと思う(個人的感想:裏づけなし)。
志村氏の場合は、片岡氏のやりかたとはちょっと違う。なんていえばいいんだろうね これは。
なんの番組か忘れたが、松本人志氏がオープニングで、ものすごく不機嫌な顔をしながら大声で「どっどっドリフのだいばくしょーーーー!」
と叫び、浜田氏にポカンと殴られていた。こういう芸もなんて呼ぶんでしょ。
[calender]
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